ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月9日放送)にジャーナリストの有本香が出演。北朝鮮拉致問題の解決に向けて、今後日本がするべきことについて解説した。
安倍総理~北朝鮮拉致問題解決への決意
北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父・滋さんが亡くなったことに関して、安倍総理は8日の参議院本会議で「安倍内閣で拉致問題を解決するとの決意は、いまもまったく変わりない。ご家族の切実な思い、積年の思いを胸に何としても解決する。滋さんがご存命の間にめぐみさんとの再会を実現できなかったのは断腸の思いであり、申し訳ない。もはや一刻の猶予もない。あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動して行く」と述べた。
飯田)5日に訃報の一報が入りました。ご無念でいらっしゃったと思います。
有本)以前、この番組に横田めぐみさんの弟さん・拓也さんにお越しいただいたときも、拓也さんにお話ししたのですが、私がお父さんの滋さんにお目にかかったのは、17年前、ある方のお宅での会食の席でした。そのときに私のはす向かいに座っていらっしゃったのですが、会が始まると、すぐに私に「大変失礼ですが、めぐみと同じくらいのご年齢ではないですか」と言われたので、「めぐみさんは私より2つお若いです」と言ったら、嬉しそうな顔で「まだこんなに若いんだ」と。「いますぐ帰って来たら、まだまだ人生を楽しめますよね」とおっしゃったときに、13歳でいなくなってしまっているから、ご自分の娘さんがいまどんな様子だろうと、常に周りを見て同じ年齢くらいの人を探してしまわれるのだと思いました。そのときの、親心と言うのでしょうね、心に深く記憶が残っています。
日本が何もして来なかった時間があまりにも長すぎる
有本)拓也さんと番組でご一緒したときもおっしゃっていましたが、「これは北朝鮮による許せない犯罪だけれども、日本という豊かな国が、これに対して何もして来なかった時間があまりにも長すぎる」と。これは私たち国民全員に突き付けられている、反省すべきことだと思います。安倍総理が「断腸の思い」と言ったのは本当だと思います。安倍総理にとっては、安倍さん自身がお父さんの秘書だったときから、この問題にいちばん早くから取り組んで来たし、自民党のなかにも正直、北朝鮮とべたべたの政治家が90年代にはいました。そういう人たちとの暗闘の日々があったから、安倍さんにしてみても、解決することは悲願ですよね。それが安倍内閣7年半のなかで、まったく進んでいないというのは、断腸の思いだということは想像できます。
北朝鮮に新たにプレッシャーを掛ける行動に出ない限り、チャンスは生まれない~朝鮮総連を解体へ
有森)ただ「あらゆるチャンスを逃すことなく果断に」と。私はこの考え方自体を直した方がいいと思います。つまり北朝鮮の動き、チャンスを見て動くのでは足りなくて、チャンスをつくるべきだと思います。そのためには、いままで踏み込んでいなかったことに踏み込むべきです。これもいろいろな形で提言されている方もいます。自民党のなかでも何度となく検討されているのですが、私は朝鮮総連を解体する方向に持って行くべきだと思います。それによってわかる事実があると思います。個人に対しても、日本国内においてやるべき制裁があると思います。日本国内で拉致の実行に関わった人、機関について、警察は情報を持っているはずです。こういうものに対して、時効になっているものは国民に情報を明らかにすべきです。それによって、国民側から出て来る情報もあるでしょうし、そういうことで、日本が北朝鮮に対して、もう1歩プレッシャーをかける行動に出ない限り、新たなチャンスは生まれないと思います。
飯田)拉致事件に関しては、日本人のなかにもかなり協力者がいたということが、相当言われていますよね。
有本)それは20年も前から具体的な情報が聞こえて来ていました。特に民間でいろいろ調査をしている人たちがいるではないですか。特定失踪者問題調査会あたりには、相当な情報が集まっています。その情報収集に協力したことがありますが、警察で裏付けができている部分はたくさんあります。そこには、もうそろそろ公表すべき情報があるのではないかと思います。
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