『イップ・マン 完結』ブルース・リー唯一の師匠が伝説となる
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第860回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、7月3日に公開された『イップ・マン 完結』をご紹介します。
ドニー・イェン主演! 達人イップ・マン、最後の闘いに挑む!!
ブルース・リーがその生涯で唯一“師匠”と呼んだ、詠春拳の達人イップ・マン。
激動の時代に誇りを貫いた彼の半生を描き、アジアを中心に世界各地に興奮の嵐を巻き起こした映画『イップ・マン』シリーズが、ついに完結のときを迎えました。
『イップ・マン 序章』『イップ・マン 葉問』『イップ・マン 継承』と、10年にわたるシリーズの集大成にして最高傑作が、ついに日本上陸です。
『イップ・マン 完結』のあらすじ
1964年、最愛の妻を亡くしたイップ・マンは、思春期の息子とともに2人暮らしをしている。
ある日、アメリカで道場を開く弟子のブルース・リーから渡米の誘いを受けたイップ・マンは、息子の留学先を探すことをもうひとつの目的に、サンフランシスコへと向かう。そこで彼が目にしたものは、アメリカという異国で生きる人々が、人種差別や不平等に長年耐え続けているという厳しい現実だった。
そんななか、中国武術を敵視する海兵隊軍曹バートンとの激闘に、太極拳の達人ワン・ゾンホアが敗北を喫してしまう。香港に残して来た息子にある思いを伝えたイップ・マンは、宣告された病をひた隠しにして、人々の誇りのために最後の闘いに挑む…。
『イップ・マン 完結』のみどころ
イップ・マンを演じたのは、『ムーラン』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』など、ハリウッドでも活躍するドニー・イェン。
「衣装を身に着けた瞬間にイップ・マンに変身する」とウィルソン・イップ監督が語るように、その姿がスクリーンに映っただけで「イップ・マン師匠!」と声を上げたくなるほどの存在感と説得力を発揮。その一挙手一投足から目が離せません。
シリーズを通じて、アクションとドラマの両面からイップ・マンの生涯を深く堀り下げることができたのは、やはりドニー・イェンの俳優力の賜物とも言えるでしょう。
特筆すべきは、カンフーシーンの美しさ。昔ながらの仰々しいアクションではなく、スマートで洗練された動きに、様式美を感じずにはいられませんよ。
武術とは、生き様。不公平や理不尽、差別といった圧力に立ち向かい、大切な人を守り続ける。
そんな信念が技に宿り、格闘家としての覚悟を背負って闘うイップ・マン。その姿を、是非、スクリーンで堪能して。
<作品情報>
『イップ・マン 完結』
2020年7月3日(金)から新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ウィルソン・イップ
製作:レイモンド・ウォン
脚本:エドモンド・ウォン、深沢 寛、チェン・タイリ、ジル・レオン
音楽:川井憲次
アクション監督:ユエン・ウーピン
出演:ドニー・イェン、ウー・ユエ、チャン・クォックワン、ヴァネス・ウー、クリス・コリンズ、スコット・アドキンス、ケント・チェン
(C)Mandarin Motion Pictures Limited, All rights reserved.
原題:葉問4 完結篇(英題:IP MAN4)
公式サイト https://gaga.ne.jp/ipman4/
<ジャンル>
アクション カンフー ドラマ
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/