『きっと、またあえる』インド発! 良質のヒューマンドラマ
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第888回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、8月21日に公開された『きっと、またあえる』をご紹介します。
インドの名門大学の学生寮を舞台に、笑いと涙の友情物語が繰り広げられる
前作『ダンガル きっと、つよくなる』でメガヒットを記録したニテーシュ・ティワーリー監督の最新作『きっと、またあえる』が、コロナ禍による公開延期を経て、ついに日本上陸。
インドの大学学生寮を舞台に、笑いと涙と友情を描いた感動エンタテインメントです。
『きっと、またあえる』のあらすじ
受験生の息子が病院に担ぎ込まれた! そこに集まって来たのは、いまでは親世代となった、かつての仲間7人。
お互い歳を重ねて容姿は随分と変わってしまったけれど、彼らの友情は学生時代と変わらない。悪友たちは、受験に失敗してしまったアニの息子を励ますため、病室で学生時代の懐かしい思い出を語り出す。
それは、彼らがまだ大学生だった90年代の出来事。インドでもトップクラスのボンベイ工科大学の学生寮・4号寮で出会った仲間たちは、“負け犬”という汚名を返上するために知恵とやる気とチーム力で、寮対抗の競技会を勝ち抜いて行くのだが……。
『きっと、またあえる』のみどころ
ニテーシュ・ティワーリー監督は、本作の舞台となる名門インド工科大学の卒業生。監督は当時の仲間からヒントやインスピレーションを受け取り、友人たちのエピソードも参考にして本作をつくり上げたとのこと。
インドの各地から天才・秀才が集まるこの大学には、個性的な学生たちが揃っていました。それだけに本作に登場する人物たちは、メインキャラクターはもちろんのこと、脇役まで強烈な個性の持ち主ばかり。
彼らの賑やかな学生生活を観るうちに、自らの学生時代を懐かしく思い出す人も多いことでしょう。
寮生活を送る90年代と、現在をクロスオーバーさせながら物語を紡いで行く本作。インドの学歴重視社会の問題点を浮き彫りにしながらも、学生時代の友がいかにかけがえのない存在かということに気づかせてくれます。
失敗したって何度でもやり直せる! セリフのひとつひとつに勇気と元気をもらえる、良質のヒューマンドラマです。
<作品紹介>
『きっと、またあえる』
2020年8月21日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか公開
監督・脚本:ニテーシュ・ティワーリー
出演:スシャント・シン・ラージプート、シュラッダー・カプール、ヴァルン・シャルマ、プラティーク・バッバル
原題:CHHICHHORE
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連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/