北海道新幹線「はやぶさ5号」から乗り継ぐのは、函館線の特急「スーパー北斗11号」札幌行。
新幹線開業に合わせて投入されたキハ261系気動車が、大増結の10両編成で入ってきました。
先頭車両は去年の年末から登場した新デザインで、雪の「白」、ラベンダー・ライラックの「紫」、菜の花畑の「黄色」をイメージ。
ただ、この乗り継ぎ時間は「はやぶさ5号」が12:22着、「スーパー北斗11号」は12:34発で「12分間」しかありません。
「4/1」に紹介した際はこの12分の乗り継ぎに「失敗」してしまったのですが・・・なぜ「失敗」したのか検証してみました。
ココが「新函館北斗駅」のトラップポイントです。
「はやぶさ5号」が新幹線下りホームの12番線に着いた後、階段から上がってきたお客さんが最初に目にする風景。
繁忙期の「はやぶさ5号」は最速列車で利用者が多く、在来線を目指して左手の「乗換改札」に集中して滞留します。
同じ時間帯、新幹線上り11番ホームには、1日数回しか見られないH5系「はやぶさ22号」が停車し、見物客も多く動線が混乱。
慣れない人はココで「乗り継げなくなる不安」に苛まれ、私自身、3/27は駅弁の受取作業が加わってプチパニックに陥ってしまいました。
この混雑を回避する方法は、見たところ案内が無いのですが、直進して「新幹線・11番のりば」と書かれたほうへエスカレーターを下りることです。
11番ホームに降りたところでクルッと180度向きを変え、ホームを木古内方面に進んでいきます。
すると「急がば回れ」で、程なく左手にもう1つの「乗換改札」が現れるんです。
コチラの乗換改札は上の階の改札より広く、混雑度も低いので、在来線のきっぷを持っていればスムースに乗換可能。
乗換口には「北海道キヨスク(函館みかど)」の売店もあって、駅弁の購入も出来ます。
3/27に駅弁の受取りを約束していた店舗はこのお店だったことが、今ごろになって判明した次第。
なお、新函館北斗駅の構造については「函館市公式観光情報」のサイトが比較的詳しく書いてくれています。
新幹線11番ホームとバリアフリーで繋がっている在来線の2番ホーム。
函館駅へのアクセス列車「はこだてライナー」が発着する1番ホームも、同じフロアにあります。
今は函館駅から東京方面への乗り継ぎにしか使えませんが、札幌延伸時は札幌→函館間の移動は、この造りなら便利でしょうね。
いずれにしても、東京→新函館北斗へ来た場合「2階の乗換改札が混んでいたら、11番ホームへ回れ」が乗換でしくじらない方法。
加えてJR各社のウェブサイト等でも案内されている通り、新函館北斗から先、目的地までのきっぷを事前に用意しておくことが大事。
せっかくの北海道の旅、いい気分でスタートを切れるよう”新函館北斗のトラップ”でしくじらないようにしましょう。
今回は無事、新函館北斗12:34発の特急「スーパー北斗11号」札幌行に乗り継ぐことが出来ました。
キハ261系気動車は、札幌~稚内間の「スーパー宗谷」、札幌~帯広間の「スーパーとかち」などで活躍中。
今後、古いタイプの気動車の置き換えのために増備される予定が伝えられています。
現在は「スーパー北斗」では(下り)9、11、23号、(上り)4、18、20号に充当。
これから函館エリアでも、よく見られる車両になっていくのかもしれません。
さて、函館駅・新函館北斗駅の駅弁で「しくじらない」方法といえば・・・?
函館エリアの駅弁を手がける「函館みかど」の駅弁がギュッと詰まった駅弁ならハズレは無い筈。
その名も「北の駅弁屋さん」。
数ある「函館みかど」の商品の”いいトコどり”をした駅弁になっています。
どれにしようか迷ったら、とりあえずみんな食べてみようという訳ですね。
(上のマス)「ほたてめし」⇒「鰊みがき弁当」⇒「鮭ハラス弁当」
(中のマス)「つぶ貝弁当」⇒「いくら弁当」⇒「いか飯」
(下のマス)香の物⇒「みかどのかにめし」⇒「うに弁当」
画像のように包装を横に置いて、9つのマスを一緒に見ながらいただいていくと良さそう。
函館では最もメジャーな「鰊みがき弁当」の甘露煮から鮭ハラス、蒸しうにまで少量ずつ入ってお得感十分。
特に「鮭ハラス弁当」は昔あった駅弁で、今は無いので古くからの函館駅弁ツウには懐かしさを憶える食材かも。
結局、どれから手を付けたらいいか迷ってしまいそうです。
この中から気に入ったものを、次回は選んでいくのがいいかもしれません。
雪が残っていた3月から1か月あまり、ようやく春となった大沼公園周辺。
次回、東京都内でも買えるあの駅弁を、敢えて「現地」で購入します。
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/