千葉県知事選挙~この時期に菅総理が森田知事と会ったワケ
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月15日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。2021年4月の任期満了に伴って行われる千葉県知事選挙について解説した。
千葉県知事選挙
2021年4月の任期満了に伴う千葉県知事選をめぐって、千葉県の自民党国会議員が10月14日、東京都内の党本部で会合を開き、対応を協議した。会合では擁立を目指す鈴木大地前スポーツ庁長官に出馬の意向を確認することで一致した。次回の会合後、正式な出馬表明が行われる見通しだ。
飯田)この知事選は、千葉市の熊谷俊人市長も立候補の意向を固めているとされています。一方で、現職の森田知事がどうするのか。森田知事は昨日(14日)、総理と会っています。
鈴木)菅さんと森田健作さんは昔からお付き合いがあるということで、仲がいいのですよ。
飯田)昵懇の仲だということで。
鈴木)だから、この2人が会うことは、普通であれば、特に珍しいことではありません。
飯田)就任の直後にも1回会っていましたね。
このタイミングで菅総理と森田知事が会うことの意味~通常知事は「3期12年」
鈴木)コロナ対策などもあるし、首都圏の知事でもありますから。そういう意味では、親しさもあるし、総理就任後に会うということは自然なことですよね。だけどこのタイミングで会ったということは、逆に1つの節目をつくろうと、そのために会ったのではないでしょうか。森田知事もかなり長いですし、それから去年(2019年)、災害対応でいろいろ問題がありました。
飯田)台風15号のときですよね。
鈴木)森田知事だけではなく、千葉県の県庁職員とのチームワークの問題とか。いろいろなものが、見えて来たわけです。そういうのもある。地方自治体の首長というのは、20年も30年もやっていいという話ではありません。通常は「3期12年」と言われています。プラン、実行そして完成。だから3期12年などと言われていますが、そういうことも考えれば、もう知事も変わってもいいのかなというタイミングではあります。
森田知事を評価して鈴木大地氏につなぐ流れをつくるための演出か
鈴木)ただそのときに、「もう森田さんじゃダメだ」というのではなくて、1つの節目として、頑張ってしっかりやって来たと、それを評価して国のトップである総理が話をしながら節目をつくる。そして次の段階に行くために、それを演出したのではないでしょうか。森田さんが堂々と身を引き、スポーツ庁前長官の鈴木大地さんにという流れをつくるためのきっかけなのではないかと、あくまでこれは私の取材に基づく予測ですが、そんな気がします。
なぜ鈴木大地氏か
飯田)去年の台風15号のときに取材に行って思ったのですが、千葉県というところは広くて、いろいろな顔を持っています。
鈴木)都市部があり、山間部で農業が盛んなところがあり、海が近く観光もある。
飯田)本当ですね。
鈴木)すべてがある。それぞれ地域によって政策テーマも違うし、人間関係も違うわけです。自民党が千葉で1つになってやろうとしていますが、自民党のなかでも都市部と山間部では、違う発想で政治をやっているわけです。
飯田)当然そうなりますよね。
鈴木)この辺がまとまるかということです。候補次第です。菅さんが官房長官のとき、1年半くらい前に、鈴木大地さんの名前が菅さんの口から出たことがあります。東京都知事候補だったのですよ。
飯田)名前が出ていましたね。
熊谷俊人千葉市長
鈴木)千葉市長の熊谷さんですが、ここのところ名を上げています。コロナでも独自に、お母さんが働いているときに学校で子どもを預かりますとかね。
飯田)やっていましたよね。
鈴木)なかなか、手ごわいと思いますよ。
飯田)ガチンコで政策論戦ということに。
鈴木)いいことです。選挙はそうでなくては。選択肢が有権者にないといけません。ガチンコ勝負をぜひやって欲しいと思います。
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