『シカゴ7裁判』豪華実力派キャストで描く衝撃の法廷劇
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第927回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、Netflixにて独占配信中の映画『シカゴ7裁判』をご紹介します。
類を見ないほど衝撃的な裁判の行方は……
2021年のアカデミー賞予想で、注目タイトルとして挙げられている『シカゴ7裁判』。
ベトナム戦争の反対運動に端を発し、抗議デモを企てたとして逮捕・起訴された7人の男〈シカゴ・セブン〉の衝撃の裁判を描いた、実話に基づく物語です。
『シカゴ7裁判』のあらすじ
1968年、シカゴで開催された民主党全国大会。会場の付近には、ベトナム戦争に反対する市民や活動家たちが抗議デモのため集まっていた。
当初は平和的に実施されるはずだったが、デモは徐々に激化。警察との間で激しい衝突が起こる。そして、デモの首謀者とされたアビー・ホフマンやトム・ヘイデンら7人の男は、“暴動を煽った”罪で起訴され、裁判にかけられることに。
ところがその裁判は、陪審員の買収や盗聴などが相次ぎ……。
『シカゴ7裁判』のみどころ
センセーショナルにして不条理な裁判を描いた本作。
キャストには、『ファンタスティック・ビースト』シリーズのニュート役で知られ、『博士と彼女のセオリー』ではアカデミー賞主演男優賞に輝いたエディ・レッドメインをはじめ、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、サシャ・バロン・コーエン、マイケル・キートン、マーク・ライランスと、実力と知名度を兼ね備えた超豪華キャストが集結しました。
そして監督・脚本を務めるのは、アーロン・ソーキン。判事・検事と<シカゴ・セブン>による緊迫感あふれる攻防戦は非常に見応えがあり、数々の実話に基づく作品を独自の目線で手掛けて来たソーキン監督ならではの演出が光ります。
裁判の様子を描くなかで、黒人差別、政治腐敗、警察への不信感など、あらゆる社会問題が浮き彫りとなって行くのも興味深いところ。法廷劇としてはもちろん、人間ドラマとしても秀逸な作品となっています。
1968年、彼らは、民主主義を諦めなかった。
ドナルド・トランプvsジョー・バイデン。世界中が注目しているアメリカ大統領選挙ですが、その直前となるこの時期にこそ、是非。
<作品情報>
■Netflix映画『シカゴ7裁判』
Netflixにて独占配信中
監督・脚本:アーロン・ソーキン
出演:サシャ・バロン・コーエン、エディ・レッドメイン、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マイケル・キートン、マーク・ライランス、アレックス・シャープ、ジェレミー・ストロング、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、ジョン・キャロル・リンチ、フランク・ランジェラ、ノア・ロビンズ、ジョン・ドーマン、ベン・シェンクマン
原題:The Trial of the Chicago 7
公式サイト https://www.netflix.com/jp/title/81043755
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/