なぜ日本では「ランドセル」を使うようになったのか
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。3月29日放送分のテーマは「ランドセル」です。
ランドセルの歴史は幕末。当時の徳川幕府が採用した西洋式軍隊で、兵隊が使っていた布製の背負い式のカバン、「背(はい)のう」から始まったとされています。背負うことで両手が自由に使えて、さらに荷物の持ち運びにとても便利でした。
背のうはオランダ語で「ransel(ランセル)」と呼ばれており、そこから「ランドセル」という言葉が誕生したと言われています。
“ランドセルの発祥”とされているのは、明治時代に開校された学習院です。学習院では開校当初から、生徒の服装は制服で統一されていましたが、通学手段は馬車や人力車だったり、また登校の際にお付きの人に自分の荷物を預けたりといったように、バラバラだったそうです。
そうした状況を受けて学習院は、「学校では皆平等、家庭環境を教育の場に持ち込むのはいけない」という理念のもと、1885年(明治18年)、馬車や人力車での通学を禁止しました。
さらに「お付きの人に荷物を預けず、自分の手で持って来ること」と定めましたが、その際に採用されたのが軍隊用の背のうでした。
現在、国によってさまざまな通学カバンがあり、日本と同じように“背負い式のカバン”を使っている国もあります。そんななか、同じ“背負い式”でも“箱型のカバン”、いわゆるランドセルは日本独自のものだそうです。
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