「福島第1原発処理水海洋放出の決定には透明性がある」ケリー米大統領特使が言及

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月19日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。アメリカのケリー大統領特使が、福島第1原発処理水の海洋放出についてアメリカが介入するのは不適切であると述べたニュースについて解説した。

「福島第1原発処理水海洋放出の決定には透明性がある」ケリー米大統領特使が言及

日本大使館前で処理水の海洋放出へ抗議する人たち=2021年4月13日 Sipa USA/時事通信フォト 写真提供:時事通信

福島第1原発処理水の海洋放出に米国が介入するのは不適切

ジョン・ケリー米大統領特使(気候変動問題担当)が4月18日、福島第1原子力発電所内の放射性汚染水の海洋放出問題をめぐる議論と関連し、「我々は国際原子力機関(IAEA)と日本の能力、そして我々とIAEAの関係を確信している」と答えた。

飯田)気候変動に絡んで、気候変動特使をアメリカで務めているケリーさん、国務長官も務めた人ですけれども、中国に行ったのち、韓国に寄り、鄭義溶外務大臣と会談をしました。そこで、福島第1原発から出るトリチウムなどを含む処理水について、基準を下回る数値まで薄めて海洋放出するという方針が出たことに韓国側が懸念を示しました。それに対して、アメリカ側は、「日本政府は国際原子力機関(IAEA)と十分話し合って来たと確信している。決定とプロセスには透明性があり、アメリカがすでに進行中のプロセスに介入するのは適切ではない」と述べ、韓国の立場には同調しない姿勢を示したということです。アメリカは冷静な回答をしてくれましたね。

須田)当然の対応ですね。ここでIAEAがきちんとモニタリングすると、最初から最後までやるということを示したというところで、透明性が確保できたということです。当然の判断だと思います。

飯田)日本国内では、あの話が突然出て来たと批判する向きもありますが、1年前にすでに報告書は出ていて、その報告書も小委員会の報告書で、何年もかけてあの結論に至ったという話もあります。

須田)従前から関わって来て、当初からIAEAが立ち会うという法則性を見せていましたから、その辺りではケリー特使の言うように、決定プロセスも含めた透明性の確保はできていると考えられます。最後のアリバイ工作的に出て来たわけではありませんからね。

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