共産党との“共闘”に向けた立憲民主党の「本音」~衆院選への大きな課題

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月17日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。共産党・志位委員長が講演で発言した次期衆院選をめぐる共産党と立憲民主党の協力について解説した。

立憲民主党が発足後初の定期党大会 オンラインで開かれた定期党大会であいさつする枝野幸男代表=2021年1月31日午後1時40分、東京都内のホテル(代表撮影) 写真提供:産経新聞社

共産党の志位委員長、次期衆院選に向けて立憲民主党と協議へ

共産党の志位和夫委員長は5月15日、東京都内で講演し、次期衆院選で立憲民主党との協力を進めるため、野党が政権を獲得した際の協力のあり方について早急に協議を開始したいとの考えを示した。志位委員長は立民中心の政権ができた場合、閣外協力にも含みを持たせている。

立憲民主党の本音

飯田)一方、政権構想が前提となるということで、そこの部分は厳しくなったのかと。

須田)共産党は相当前のめりですよね。最近の赤旗を読んでいても、この政権構想に重きを置いているようです。ただ、これについて、立憲民主党としては「同床異夢である」というのが本音ではないかと思います。この野党共闘、野党にとってはやはり野党間の選挙協力です。軸となるのは「立憲民主党と共産党はどうするのか」というところなのですが、立憲民主党としても、あまり共産党とべったりくっついてしまうと、1つは労働組合である連合と、もう1つは国民民主党の離反を招いてしまうのです。そのことは、先の3つの補欠選挙や再選挙を見ていても明らかでした。

広島では枝野氏と志位氏のツーショットでの選挙演説はなかった

須田)例えば広島で、野党候補が勝ちましたけれども、枝野さんと志位さんが最後の最後までツーショットで選挙演説をすることはなかった。これは偶然ではなくて、立憲民主党サイドが避けて、そうならないように調整していた。これに対して、あまりにも冷たい扱いではないかと共産党がかなり反発していたようですけれども、そこを乗り越えてということなのでしょう。あるいは長野に目を向けてみますと、国民民主党は共産党が推薦したことによって、推薦を取り下げるという動きもありました。あるいは国民民主党を支持している民間系の大手メーカーの労働組合委員長に話を聞いてみますと、「うちが立憲民主党の左派の人や共産党の人と一緒にやれると思いますか」と。私は「できないでしょうね」と言いました。そういう状況をどう乗り越えて行くのか。課題は大きいと思います。ただの足し算で行くわけではないと思いますね。

会見で記者団の質問に答える共産党・志位和夫委員長=2021年1月14日午後、国会内 写真提供:産経新聞社

東京都議会議員選挙~議席増のために共産党と調整しなければならない立憲民主党

飯田)いままではある意味、明確に約束をしての協力ではなくて、阿吽の呼吸で「ではここの候補を取り下げようか」という感じでやっていたのが、政策協定のようなものも結ぶとなると、かなり違って来るわけですよね。

須田)その辺りで、きちんと約束を交わすということが大きなポイントになります。それに乗って来るのかどうか。しかし、ここにある種の人質があって、それは東京都議会議員選挙です。東京都議会議員選挙では、議席数で言ったら立憲民主党は、いるのかいないのかわからないような状況です。今回は一定以上の議席増を果たさなくてはならない。そうすると、都議会議員選挙では共産党と調整しなくてはならない。それをやるのかやらないのか、というところなのだと思いますね。

飯田)衆院選が10月の任期までに必ずどこかであるだろうということも考えると、前哨戦としての都議会議員選挙はとても重要になる。

須田)非常に重要ですね。連動しますから。立憲民主党としては、そこでも一定以上の議席増を図って、勢いをつけておきたいところではないかと思います。

両党で議論しなくてはならない憲法改正

飯田)政策協定となると個別具体的な話になる。原発や消費税など、これは割れますよね。

須田)もう1つはやはり憲法改正です。憲法についてどう位置付けるのか。確かに国民投票法の改正案が可決されましたが、あそこも微妙だと思います。共産党は反対したわけですから。しかし、付帯条項で「3年以内に詳細について詰めて行く」と、3年という猶予期間を設けた。その間は少し曖昧にものごとを進めることができる猶予期間ですから、次の選挙にはあまり影響しないかも知れません。しかし政策協定となると、憲法改正についてどういうスタンスを取るのかというところも、ガチンコで話をしなくてはいけませんからね。

飯田)確かに他方、先日行われた各社の世論調査を見ると、国民投票法の改正案が成立の運びを見て、中身の議論をするべきだというのが7割を超える調査もあり、憲法改正についての世論が少し変わって来ている感じがありますものね。

須田)そういう点で言うと、きちんと議論をするべきではないでしょうか。1つは中国の問題。もう1つは緊急事態条項です。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、やはり必要だということになって来たのでしょうね。

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