トヨタがワンツーフィニッシュ! WRC第6戦「サファリ・ラリー」オジエ初制覇、勝田は日本人ドライバー27年ぶりの表彰台に

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6月24日(木)~6月27日(日)、ケニアで行われた「世界ラリー選手権」(WRC)の今シーズン第6戦、「サファリラリー」で、トヨタの日本人ドライバー・勝田貴元(かつた・たかもと)選手(28)が、総合2位に入る快挙を成し遂げ、自身初となるWRCの表彰台を獲得した。日本人ドライバーのWRCでの表彰台獲得は、実に27年ぶりとなる。

トヨタがワンツーフィニッシュ! WRC第6戦「サファリ・ラリー」オジエ初制覇、勝田は日本人ドライバー27年ぶりの表彰台に

表彰式の様子

WRCは一般道を走りタイムを競うモータースポーツ「ラリー」の世界最高峰の大会で、世界の一般道を舞台に、市販車ベースのマシンで速さを競い合う。この第6戦サファリラリーの舞台は、広大なアフリカ大陸を舞台とした、本格的な「未舗装路」だった。

勝田選手は2016年にWRCデビュー。今季から、初めてシーズン全戦にフル参戦。これまでの自己最高位は、今季の第4戦ポルトガル戦と第5戦イタリア戦でマークした4位だった。優勝は同じくトヨタの、セバスチャン・オジエ選手で、今季4勝目。トヨタは、この第6戦サファリラリーを1位:オジエ、2位勝田のワンツーフィニッシュで飾った。

なお、今シーズンのWRCは全12戦を予定。次戦の第7戦「ラリー・エストニア」は7月15~18日、東欧のエストニアで開催される。そして、今季の最終戦として、WRCの日本ラウンド「ラリージャパン」が愛知・岐阜を舞台に今年11月に開催予定(11/11~11/14)。日本開催は11年ぶりとなる熱い戦いにぜひ注目してほしい。

<<豊田 章男 (チームオーナー)のコメント>>

セブ、ジュリアンおめでとう!
ファンの皆さまも応援ありがとうございました!
だけど…今日は先にこっちの想いを爆発させることを許して欲しいです。

タカ!本当にすごい!少し悔しいけど、すごく嬉しい!
あのセブをリードして最終日を迎え、そのままずっと優勝を争って2位表彰台!
震えるほど感動しました。今日は昼から君のお父さんとずっとタカのことを見守ってました。二人とも、タカのことが気になって他のことが何も手につかず、ことあるごとにラインで会話をしていました。今日は仕事が休みで本当によかった。君のお父さんは仕事だったみたいですが(笑)

初めて走る厳しい道で、世界最高のドライバーとトップ争いをしながら走り切る…
タカはこの一戦だけで今までの何倍も成長したと思います。今シーズン、残り6戦、最後はラリージャパンもある。さらに楽しみでしょうがなくなりました。

だけど、やっぱりセブはすごい!それも今回、心から思ったことでした。
ケニアの道は写真を見ているだけでも、いかに厳しいかが伝わってきます。最後の3ステージ、タカに追いつき抜いていく走りをセブができたのは、そんなに厳しい道でも、タイヤを大切にしながら走っていたからだと思います。そんな尊敬すべきドライバーがTOYOTA GAZOO Racingの一員として戦ってくれていること、そして、その走りを我々の仲間の成長に繋げてくれていることに心から感謝します。

チームのみんなにも感謝の言葉を伝えたいと思います。19年ぶりのケニア開催でした。アフリカの道はみんなにとって初めての経験です。過去の経験値がない中で、レッキの情報を日夜分析したエンジニアの頑張りで、ドライバーたちは安心して走り出せました。ケニアの現地にいたメンバーも、フィンランドからサポートしてくれたメンバーも、みんなのおかげです。ありがとう。

エルフィンとカッレは残念ながら途中で戦線離脱となってしまったけれど、その後の走行で得た情報をチームに共有してくれていたおかげで、セブとタカは最後まで、トップ争いができたと思います。エルフィン、スコット、カッレ、ヨンネ、ありがとう! シーズン後半戦、もっと安心して走れるクルマを用意していくことで、恩返しすることを約束します。

リエゾンを走り抜けるシーンも見せてもらいました。子供たちが手を振り、動物たちが一緒に走り、国をあげて、ラリーを迎える雰囲気を感じました。ケニヤッタ大統領もWelcome Backというメッセージを出されていました。ケニアの皆さまにも感謝申しあげます。数ヶ月後に迫ったラリージャパンも、同じような温かい雰囲気で、多くのラリーストを迎えられたらと願います。

最後に、もう一組感謝の気持ちを伝えさせてください。
アフリカにいる豊田通商の仲間達が、現地で応援してくれていました。そして現地の様子を我々日本の仲間に伝えてくれていました。お陰で私たちTOYOTA GAZOO Racingは、ケニアも母国の道として走ることができたと思います。アフリカのトヨタファミリーのみんなに感謝します。ありがとうございました!
HATU JAMBO!ASANTE SANA!
(私たちは元気です!とてもありがとう!)

追伸
表彰セレモニーで手違いでしょうか…君が代ばかり流れていました。セブとジュリアンには申し訳ない思いもありましたが、ケニアで流れた君が代はとても誇らしく、何度も聞けたことは素晴らしかったです。

引用元=TOYOTA GAZOO Racing  プレスリリース

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