ワクチンパスポートに潜む「いくつかの問題」

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月19日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。7月26日から受付を開始する「ワクチンパスポート」について解説した。

ワクチンの高齢者優先接種に向け、愛知県豊川市が発送準備を進めている接種券やチラシが入った封筒=2021年3月23日 写真提供:共同通信社

ワクチンパスポートの受付が7月26日から開始

海外に渡航する人のために新型コロナウイルスのワクチン接種を証明する「ワクチンパスポート」。その受付が7月26日から始まるのを前に、全国の自治体では証明書の発行テストが実施されている。加藤官房長官は「現時点では、証明書の国内利用は想定していない」としている。

飯田)当面は書面で発行、将来的には電子書面も、ということです。

須田)最初から電子書面、デジタルにして欲しいですよね。経団連としては、早くこれを発行して経済活動を再開し、平常運転に戻したいということでしょう。

飯田)経団連としては。

若年層の接種率を上げるためにインセンティブ的に使うことも

須田)ワクチン接種に関しては、先進国と言われているイスラエルでも摂取率が6割から上がって行かない。「打つか、打たないか」という人が二極化されています。接種を進めるためにインセンティブを与えるということが、各国で行われています。特に若年層で接種率が上がらないという問題がどの国も共通であります。そういう点で言うと、この「ワクチンパスポート」はインセンティブ的な使い方もできるのでしょうけれども、それをやると、今度は差別のようなところも出て来る可能性がありますので、政府は相当慎重になっています。

飯田)大規模イベントの会場などでこれを使うという案も浮上していますが、公にそれを推すとなると、少し違って来るということでしょうか?

須田)しかし、私はやるべきだと思いますけれどね。ラジオをお聴きの皆さんはどう思っているのか聞いてみたいところではあるのですが、ワクチン接種に対して懐疑的な人たち、否定的な人たちはたくさんいますから、そこに対する配慮はどうなるのかというところになると思います。

解散総選挙を前にして余計な波乱を起こしたくない政府

須田)もう1つは、秋に確実に解散総選挙があるなかで、とにかくいま政府は安全運転です。「余計な波乱を起こさないように」ということで、やるべきことが何もできていないという状況があるのではないでしょうか。そこをリセットして「どうあるべきか」というところを議論して欲しいと思います。

感染拡大抑止のための新たな方法のヒント

飯田)お客さんを迎え入れるお店からすると、ワクチンパスポートの使い方によっては、安心などの担保にもできると。それを差別と取るのかどうかにもつながると思うのですが、そこは社会情勢とのバランスになるのでしょうか?

須田)分科会の尾身会長が、緊急事態宣言による行動抑制で感染者の減少を図るというのは、もう無理だと。そういう時代ではないという言い方をしていましたよね。だとすると、何をするべきなのかと言えば、1つのヒントはここにあるのではないかと思います。

帰国した際の2週間隔離を除外しない理由

飯田)なるほど。今回、これは海外渡航者向けということなのですが、海外に行くことを想像すると、行ったときには相手国に対してワクチンパスポートを見せて通れるならそれでいいと思うのですが、帰って来たときに2週間隔離だと、二の足を踏んでしまいますよね。

須田)そこは当然、ワクチンパスポートを持っている人は2週間隔離のルールから除外ということは考えるべきだと思いますけれどもね。

飯田)実際の仕組みとして考えると、当然のことと思うのですが、そこは聞こえて来ませんね。

須田)そこを踏み出すと、国内利用というところを広げてしまうのでしょうね。

飯田)そことつなげられてしまうから、あまり触れたくないと。

須田)そうでしょう。

効かないと言われている中国製ワクチンも同等に扱っていいのか

飯田)いままで水際対策についてはいろいろ言われて来ましたけれども、これが切り札になるのでしょうか?

須田)ワクチンと言っても、いろいろな国が製造したものがあります。それを横一線ですべて同じに扱っていいのかどうかということも、1つの問題点としてあります。

飯田)海外事例を見ると、例えば中国製ワクチンのなかには、打ったけれども感染して亡くなる人もかなりいるということが報道されていますし。

須田)効かないと言われていますからね。それを同列に扱えるのかどうか。

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FM93/AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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