東京池袋で一昨年2019年4月、暴走した車に松永真菜さん(当時31歳)と長女莉子さん(当時3歳)がはねられて死亡した事故の刑事裁判の公判が今日7月15日午後東京地裁で行われ、飯塚幸三被告(90)に対し、東京地検は15日、禁錮7年を求刑した。
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今年2021年4月28日のニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」では、4月27日に飯塚幸三被告(89)の初の被告人質問が行われたことを受けて、出演したコメンテーターの数量政策学者・高橋洋一が池袋暴走事故の公判についてコメントした。これをもとにした「ニッポン放送 NEWS ONLINE」掲載記事を、再び公開する。(初出:2021年4月28日 ※肩書等は当時のまま掲載 ※掲載写真は一部変更)
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月28日放送)に数量政策学者・内閣官房参与の高橋洋一が出演。池袋暴走事故の公判について解説した。
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画像を見る(全3枚) 事故現場で実況見分に立ち合う旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(中央)=2019年6月13日、東京都豊島区 写真提供:時事通信社
池袋暴走事故~初の被告人質問で無罪を主張
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2019年4月、池袋で乗用車を暴走させ2人が死亡、9人が負傷した暴走事故の公判で、飯塚幸三被告(89)の初の被告人質問が4月27日に行われた。被告は「ブレーキとアクセルを踏み間違えた記憶は一切ない」と改めて無罪を主張している。
飯田)「車の故障が原因である」ということを繰り返したそうです。
アクセル、ブレーキ等を記録する「イベントデータレコーダー」を解析すればわかること
高橋)裁判ですからね。これはトヨタの車ですが、フェイルセーフ機能というものがあって、電気系統が効かないときには、油圧ブレーキが効くようになっているのです。それから、最新の車ですと、イベントデータレコーダー(EDR)というものがあります。それはUSBメモリーのように記録を全部録ってあるのです。それを見ればデータはすべてわかります。飛行機のフライトレコーダーのようなものです。どこでアクセルを踏んだか、ブレーキを踏んだかということがわかるのです。そのデータを全部解析しているはずなので、反証は簡単だと思います。ただ、本人は思いこんでいるから、ずっと言っているということだと思いますけれどね。
飯田)当然ながらご遺族は憤りを隠せないと。今回の裁判、いちばん絶望したと拓也さんも語っていらっしゃいました。
高橋)判決は判決として、そういうデータに基づいて出ると思いますけれどね。ただ本人が違うと言っているわけでしょう。
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「軽い罪で終わらせない」 飯塚幸三元院長の書類送検を受け記者会見する男性(中央)。東京・池袋の暴走事故で妻の松永真菜さんと長女莉子ちゃんを亡くした=2019年11月12日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ 写真提供:共同通信社
弁護人の意見も聞かずに主張しているのか
飯田)今後も審理は続くと思いますけれども、弁護人側も、ご本人がこうなってしまうともう止めようもないということでしょうか?
高橋)止めようがなくなってしまっているのでしょうね。ブレーキを踏んでいたかアクセルを踏んでいたかというのは、EDRでわかるのです。故障系統がなかったというのも、その後、全部チェックされているわけです。普通は弁護人が、「それは間違いだ」ということを言うと思いますが、それでも聞かないということでしょう。
飯田)裁判官の心証も悪くなる。
高橋)それでもいいと言っているのでしょうね。
飯田)「ご高齢の方が運転するのはどうなのだ」というような議論にも進む話になりますが。
高橋)高齢者は、車があった方が生活しやすいのですよね。あとは技術で対応するということでしょうね。急に加速したときには切れるようにするとか。