ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月28日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。2020年6月以降遮断されていた韓国と北朝鮮の通信回線が復旧したというニュースについて解説した。
韓国と北朝鮮の通信回線が復旧
韓国大統領府は7月27日、関係悪化に伴い2020年6月以降、遮断されていた北朝鮮との通信回線が同日午前に復旧したと発表した。北朝鮮の朝鮮中央通信も回線の復旧を認め、「相互信頼を回復し、和解へ向けた大きな歩みを踏み出す」ことで合意したとも報じている。
飯田)親書の交換を4月以降やっていたそうです。
高橋)遮断されてから1年経ったのですね。
飯田)「そろそろ、このくらいにしておいてやろうか」と。
高橋)ホットラインがなかったのは大変なことですけれどね。でも、いまはツイッターで連絡できるのではないかな思いますけれど。トランプさんのツイッターを金正恩さんは見ていましたよね。
飯田)そうらしいですね。トランプ氏のツイートを見ていたと。
高橋)文在寅さんはあまりツイッターをやらないからなと思って、いいかなと言ったかも知れない。
飯田)通信回線をつくらなくてはダメだと。
文在寅大統領が金正恩氏を東京五輪に招待するという話もあったが
飯田)韓国の大統領は任期が1期5年と言われており、2022年に大統領選が控えているなか、当初から文在寅政権は北と関係改善をしたいとしていました。
高橋)少し前に文在寅さんが、東京オリンピックに北朝鮮の金正恩さんを招待するという話もあったけれど、それはすべて嘘だったのですね。
飯田)日本の頭越しにそんな話が出て来て、「そうなの」という感じでしたが。
高橋)そもそもオリンピック委員会の方が北朝鮮に聞いたら、「関心はありません」と答えたのでしょう。
飯田)北朝鮮は結局、出なかったですね。
高橋)出ませんでした。だからそういう話はなかったのでしょうね。そういう方なのでしょう、文さんという人は。考えてみたら、電話回線も切られていたというのはすごい状態だったのですね。
東京五輪に来たかった文在寅大統領~韓国に対して「戦略的放置」をした日本
飯田)確かにそれで意思の確認ができたのかという話です。出汁に使ったのかも知れません。文在寅さん自身も東京オリンピックに「来る、来ない」ということがありました。
高橋)来たくて仕方なかったのでしょう。要するに日本が戦略的放置をして、「首脳会談はしないよ」と。徴用工の話や慰安婦問題の話もボツにしていたわけです。だから戦略的放置をしていたのだけれども、耐え切れなくて、いろいろな機会を使い、イギリスのG7のときもオブザーバーとして来たから会談したいなどと言っていたらしいですけれど。戦略的放置だと思いますよ。話してもろくなことがないから。
飯田)高橋さんが前回ご出演されたとき、これをどうするかという話がメディアで盛り上がっていた時期でしたが、「ボールは向こうにある」とおっしゃっていましたものね。
高橋)東京オリンピックに来たからと言って、戦略的放置を変える理由はないと思いました。招待状を出しているから、来るなら来てもいいと。その代わり外交儀礼上で失礼にならないような扱いというのは、挨拶するのみ。正式な会談はしないということなのだと私は思っていましたが、それはそうですよ。ここで菅政権が日和る必要はないですからね。
米韓合同軍事演習で注目される文在寅大統領の行動~アメリカに「体制を潰されない」ということだけを確保したい金正恩氏
飯田)8月に米韓合同の軍事演習があります。これがどうなるかというところが一部注目されています。
高橋)文在寅さんは残り1年なのだから、大人しくしていた方がいいと思いますが、何かやるかも知れないし、北朝鮮もその辺りを使ってということはあるかも知れません。北朝鮮は最終的にアメリカと話がしたいのでしょう。
飯田)北朝鮮側としては。
高橋)それはそうですよ。文在寅さんのことはどうでもいいけれど、最終的にアメリカと話して、「攻められない」と、そこだけを確保しておけばいいということでしょう。体制を潰されないということだけを確保したいのではないですかね。
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