自民党総裁選へ向け、世の中の注目がそこへ集まる中、その先にある衆議院議員総選挙へ向けての動きもなかなか目立たない野党。その野党第一党・立憲民主党の「課題」について、9月16日のニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」でパーソナリティを務めた古舘伊知郎が、ジャーナリスト後藤謙次氏に訊いた。
古舘)なんだかんだ言って総選挙で過半数以上自公で取っていくという想定に立てばですね、総理を決めるわけだから(自民党総裁選は)注目せざるを得ないんですよ。ただ自民党の戦略ばかりに乗って電波ジャックされていても……って、歯がゆい気持ちも同時にあるわけです。
後藤)あります
古舘)それでいうと、野党がんばれよと思うんだけども、結果的にはあれだけ束になっていてもなかなか政権を任せようというところまでいってない。
後藤)政策というのは非常にいいんですが、ちょっとお行儀がいいというところがあるわけですね。「あ、そうだよな」となるんですけが、インパクトが薄い。
それから私はずっと立憲民主を中心に見ているのですが2つの壁を越えられないと思うんですね。野党をまとめきれてない。譲るところは譲れよと。本当にざっくばらんに。ここはいいよというところがない。それから最大の壁はですね、やっぱりマイナスの記憶から抜け切れてない。
古舘)ええ。
後藤)つまり、民主党政権3年間 あの失敗が国民みんなにこびりついているわけですね。その中心で動いてた人が今の立憲にまだ前面に出てきているということになると、申し訳ないけれどその一新感のなさがですね、結果として足を引っ張ってしまう。それから枝野さん、理論的で真面目できちっとものを語るんですけども、やはり河野さんや、かつての小泉純一郎さんみたいな突破力、破壊力が欠けるっていうところは……やはり野党(のポジション)は「壊し屋」ですよね。
古舘)いやあそうですよね。だからそういう意味では、本当に後藤さんも良く知ってる、小沢一郎さんがもうちょっと若ければ、政治なんて大野合なんだから政策なんてのは融通無碍にっていうことで(できるのではないか)。
で、まさに今、党風一新の会をやっているその福田(達夫)さんのお父さん(福田)康夫さんと小沢さんが組もうとしたことが、僕らが『報道ステーション』やってるときありましたよね(2007年の“大連立構想”)。で、結果的にはちょっと失敗したけれども、今回も小沢さんがもっと温度とればいいのになと思いますけどね。
後藤)やっぱりちょっと小沢さんも、民主党政権下のごたごたをずっと引きずったまま、そこから抜け切れないというところの限界があると思いますね。
古舘)いやあ、そうですか。
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[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)