1月2日(日)、スポーツライター金子達仁がメインパーソナリティを務めるラジオ番組「The Deep」のお正月特別番組「The Deep ~新春スペシャル~」が放送された。今回は、オリンピック金メダリスト・ソフトバンク・千賀滉大投手と東京オリンピックスケートボード男子ストリート金メダリスト・堀米雄斗選手が出演。2021年の活躍を振り返った。
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金子達仁・千賀滉大
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金子達仁・堀米雄斗
一流アスリートたちをゲストに迎え、スポーツの面白さや、アスリートの心の奥底にある想いを届けていく番組となっている、「TheDeep」。今回は、新春スペシャルと題して、一時間半のスペシャルな内容で放送。東京オリンピックの金メダリストの2人が東京オリンピックの知られざるエピソードを披露した。
金子: 2021年のシーズンを振り返って、どんなシーズンでした?
千賀:一年間もう本当に激しかった、本当にプロで1番激動のシーズンだと思います。山あり谷あり、谷あり谷あり……で(笑)やっぱりオリンピックの時が1番しんどかったですね。足をケガして松葉杖で過ごした時は肉体的なダメージと精神的なダメージが半々ぐらいで、どっちの辛さもあったんですけど。オリンピックの時期は精神的にしんどかったですね。
金子:それはお荷物になってしまったらどうしようという不安?
千賀:それが1番ですし、投げていない選手を呼んでもらったことに対して、絶対失敗しちゃいけないっていうのが、ほかの人よりも多分さらに強かったと思うので。生半可な気持ちで日の丸を背負えないという思いでいたので。本番まではなかなか上手くいくことがなかったし、本当に苦しかったですね。
金子:その期待を裏切らずにすんだ時の安堵感、達成感はすごかったんじゃないですか。
千賀:すごかったです、本当に。1番最初の登板で2イニング投げたんですけど、1イニング目で3アウト三振とれて。(日本代表投手コーチ)建山さんに、もう早く代えてくださいって(笑)
もう次は多分こんなにうまくいかないです。やらかしますんで代えてくださいって言って。でも三者連続三振とっていたんですよね。「何言ってるんや!いくぞ!」って言われて。いやいやいやいや……ってずっと言っていたんですけどもういく流れになっていて……。なんとかゼロで抑えられたんですが、本当あまり出たくなかった感じですよ。
金子:金メダルをかけてもらったときは?
千賀:このチームすごかったなっていうのと、足を引っ張らずにすんで良かったという2つでした。本当にほっとするって、こういうことだなって思いましたね。
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千賀滉大
さらに番組ではメジャーリーグや北海道日本ハムファイターズ時代の大谷翔平との対戦について語る場面も。千賀がメジャーリーグへ挑戦することが決まった際は番組で再会すると約束をかわし、対談を終えた。
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堀米雄斗
番組後半では、堀米が激闘の金メダル獲得の裏側を明かした。
金子:勝負にでて、成功だったわけじゃないですか。わりとクールでしたよね。
堀米:喜ぶのはちょっとまだ早いかなみたいな気持ちは毎回あります。2トライあったし、その後も次のトリックのことを結構考えていましたね。決めたあとは嬉しかったんですけど。
金子:で最後のトリックの時はもう金メダルがほぼ完全に見えていた状態でしたよね。
堀米:緊張はめっちゃしましたね。最後の5本目入る前なんか、本当今までにない気持ちになって……トライする前にサポートしてくれている人達の事を急に思い出しちゃって……
金子:もうそれ、これからお亡くなりになる方ですよ(笑)
堀米:本当に走馬燈みたいな。最後にトライする時、叩くじゃないですか。もう叩いた瞬間、いつもとは違う感覚で、飛びすぎちゃっていて。いつも以上に飛びすぎて手で回っている時もレールとか全く見えない状況で危なくて。すごいスローモーションに感じたんですよ。
金子:その時だけ完全に死にかけていますよ、堀米さん!
堀米:スローモーションで12秒で起きることなのに、本当10秒20秒ぐらいほんと長く感じて。いつもだったらはずす感覚なのに、奇跡的に決まっていたみたいな感じだったんですよね。
この他にもアメリカ生活のエピソードも披露し盛り上がりをみせた。もう一度パリで金メダルを獲りたい、マイケルジョーダンのように金メダルの獲得を重ねていきたいという堀米。堀米の鋭い眼差しに、ドキッとさせられた金子であった。
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