「岸田政権のアキレス腱」になる可能性も ~堀内ワクチン担当大臣の頼りなさ

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月5日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。岸田総理が年頭記者会見でオミクロン株感染者を全員入院させる現在の方針を見直す考えを示したニュースについて解説した。

2022年1月4日、記者の質問に答える岸田総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202201/04kaiken.html)

岸田総理、オミクロン株感染者全員入院を見直しへ

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岸田総理)自治体の判断で陽性者を全員入院、濃厚接触者を全員宿泊施設待機としている現在の取り組みを見直し、症状に応じて宿泊、自宅療養も活用して、医療のひっ迫を招くことなく、万全の体制ができるようにしてまいります。

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岸田総理大臣は1月4日、伊勢神宮に参拝後、年頭の記者会見を行った。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の市中感染拡大に備えて、オミクロン株の感染者全員を入院させている現在の政府方針について、医療現場がひっ迫しないよう見直す考えを示した。感染が急拡大する地域では、重症度に応じて宿泊・自宅療養に切り替える。

飯田)「感染が急拡大する地域では」という留保が付いているのが気になります。

佐々木)基本的な方針は、厚生労働省のコロナ分科会が2021年秋から示しているように、「感染者数で見るのではなく、医療がひっ迫するかどうかで見ましょう」ということです。この方向性は間違いではないと思います。今後オミクロン株に置き換わって来ると、急激に感染者が増えるだろうと言われています。実際、アメリカ、フランス、イギリス辺りでは、オミクロン株に置き換わっていて、1日の感染者数はアメリカで100万人、フランスは20万人です。それだけの感染者を入院させたら到底間に合わないから、基本は飲み薬で、メルク社の……。

飯田)「モルヌピラビル」ですね。

佐々木)それが特例承認されて、ファイザーの治療薬も春ごろまでに承認される見通しなので、一気に実用化させる。そして、3回目のブースター接種です。いまのところ、医療従事者や高齢者まで拡大しつつありますけれども、一般の人もやれば、医療がひっ迫せず、ある程度抑えることが可能なのではないかということは、1つの方向性としてはあると思います。

ワクチン担当大臣が堀内氏に代わり、ワクチン関係のスピードが落ちた ~3回目のブースター接種の計画もわからない

佐々木)ただ、心配なのは、3回目のブースター接種が言われ続けていて、ヨーロッパでは行われていますが、なぜ日本は話が進まないのか。

飯田)そうですよね。

佐々木)高齢者でも医療従事者でもない我々が、いつ打てるのかどうかの目処がまったく伝わって来ない。「その原因はワクチン担当大臣にあるのではないか」という報道がいくつか出ています。

飯田)堀内大臣。

佐々木)堀内詔子さんという、当選4回目の2世議員ですけれども、答弁なども戸惑っていて。

飯田)2021年末の臨時国会では、答弁で立ち往生して話題になっていました。通常国会になれば、予算委員会で全大臣が出席になりますよね。

佐々木)医療従事者のツイートを見ていても、「河野さんから堀内さんに変わって、ワクチン関係のスピードが一気に遅くなった」とあります。「政治家の力量でこれだけ変わるのか」とみんな驚いています。それがプラスに変わるのなら楽しい驚きなのですが、マイナスに変わると悲しい驚きでしかありません。河野さんであれば「いつまでにこれだけ確保しました」と言うのですが、現状、どのくらい確保しているのかもわからない。

Photo illustrations in Ukraine; Moderna says its vaccine is 94.5% effective in preventing COVID-19-16 Nov 2020=Sipa USA/時事通信フォト

「岸田政権のアキレス腱」になる可能性のある堀内ワクチン担当大臣の頼りなさ

飯田)本来であれば、8割まで来ていますけれど、「残り2割の方プラスα」で、2回目接種用のワクチンもあるはずです。

佐々木)いまのところ、「900万回分の未使用ワクチンがある」と岸田さんは言っていますが、900万回分だと非常に少ないです。2割残っていて、2000万人ぐらい打っていない人がいるわけです。なおかつ、もう1回、1億2000万人が打つと、1億4000万~1億5000万回分のワクチンが必要です。それを一体、どの段階でどれくらい確保できているのかというアナウンスを、もう少しして欲しいです。河野さんはよくツイッターでツイートしていました。

飯田)その上、モデルナのワクチンに関しては、3回目のブースター接種は半分の量でいいということです。「モデルナは持ち分の2倍になる」という話ですから、素人からすると、ブースターに特化すれば、かなり打てるのではないかと思ってしまいます。

佐々木)しかも、「交差接種」と言って、「前2回がファイザーで3回目がモデルナでもOK」ということです。

飯田)しかも、その方が抗体ができやすいという話です。

佐々木)ということは、全部モデルナにすれば、約1億5000万の半分で済むというような話にもなるわけです。明確なスケジュールと確保量を示して欲しいのですが、堀内さんには期待できない。

飯田)堀内ワクチン担当大臣には。

佐々木)河野さんに自民党の広報本部長などやらせていないで、呼び戻して何とかしないといけません。下手をすると、岸田政権のアキレス腱になるのではないかと思います。

飯田)前2回のワクチン接種経験があるので、ご高齢の方を中心に「この時間にここで打ちますよ」と言うと、多くの方が来てくれるのだということです。「どこで打ちますか?」と聞くと、なかなか決めてくれないという話など、いろいろと行政は経験を積んでいるはずですよね。

佐々木)自治体の接種が遅れているので、すかさず自衛隊の大規模接種会場をつくるなど、迅速な展開は素晴らしかったです。「散々批判されたけれども、菅政権は素晴らしかった。口下手だったけれど、菅さんは実行力があったよね」と言われないように、岸田さんは頑張らないといけません。

なぜ堀内氏をワクチン担当大臣に任命したのか

飯田)昨日(4日)、大手町の旧大規模接種センターの前を通ったのですが、そのまま建物が残っていて、もぬけの殻になっていました。「これをもう1回使えるのではないか」と思いましたが。

佐々木)ブースター接種の会場にすればいいのではないかと思います。そもそも、なぜ岸田さんは、堀内さんを大臣にしたのか。組閣の段階では、かなりコロナ感染が収まっていて、「当分は大丈夫だろう」ということで、中継ぎで大臣にしてあげたのかなとも思ってしまいます。

飯田)自派のなかの人ですよね。

佐々木)「割り当て」的な感覚だったのではないでしょうか。ただ、昔の派閥発想で枠にはめて行くと、IT担当大臣が「はんこ議連」の会長で慌てたりすることがあるわけです。人材がどういう人なのか、専門知識や専門能力を考慮して相応しい大臣に任命するべきです。いい加減、古い考え方はやめて欲しいです。

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