ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月17日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。トンガ諸島付近の海底火山の噴火の影響によって発表された太平洋沿岸での津波警報について解説した。
トンガ付近の海底火山が噴火 ~日本も津波警報、注意報を発表
南太平洋の島国、トンガ付近の海底火山で発生した大規模な噴火の影響で、気象庁が1月16日未明から太平洋沿岸の広範囲に発表していた津波警報、注意報は、16日午後2時までにすべて解除された。気象庁では今後も潮位の変化に注意するよう呼び掛けている。
飯田)実際に避難された方もいらっしゃると思いますし、コロナ禍で避難対応もいろいろ大変だったと思います。現在は避難に関する情報、津波警報、注意報はすべて解除されています。
須田)我々は、東日本大震災のときの津波の被害、津波の恐怖をリアルに目の当たりにしたわけですから、今回のように、警報が早期に発令されたことについては、評価していいのではないでしょうか。
これまでの役所の会見とは異なる会見 ~津波かどうかはまだ不明
飯田)気象庁の方が会見で「今回の潮位変化が津波かどうか不明である」としています。わからないことは「わからない」と会見でおっしゃっていたのが印象的でした。いままでの役所の会見とは違うなという感じがしました。
須田)検証をしていたら、場合によっては間に合わなくなるという状況もあるでしょうから。飯田さんが言われたように、役所というのは最終的な、確実な結論が出ないと対応しないということを考えると、先手を打つという点ではよかったのではないかと思います。
飯田)住んでいらっしゃる方に避難を促すというと、津波警報であり注意報だと。因果関係はさておき、とりあえずある道具で出すということです。今回、それで避難行動を起こされた方もたくさんいらっしゃったわけですよね。
須田)海岸線に沿って住んでいる方々は、自分たちのところに警報や注意報が出たらどうすればいいのかということを、地域社会で議論して、そのルートなどを作成しておけばいいのではないかと思います。
神奈川県川崎市では緊急速報のエリアメールが鳴り続けた
飯田)さまざまなメールやツイッターでのご意見もいただいております。川崎市多摩区の“ヤスアキ”さん、45歳の方から。「私の住んでいる神奈川県川崎市では、緊急速報のエリアメールが定期的に鳴り続けて、ほとんど寝れませんでした。あまりに鳴るので、電源を切ろうかと思ったのですが、他の災害がいざ起こったときのことを考えると、切ることもできませんでした。どうやら神奈川県だけの問題で、設定の問題だったようですけれども。そして、1月17日は阪神・淡路大震災から27年。改めて日ごろから災害への備えを考えなければと思います」といただきました。エリアによってはエリアメールが鳴りっぱなしのところもあったようです。
1991年のフィリピン・ピナトゥボ火山の噴火の際は米が不作に
飯田)“さすらいの管理職”さん、横浜市泉区の51歳の方からいただいたのですが、「トンガの噴火による津波の影響ということで改めて調べてみると、かなり大きな噴火で、1991年のフィリピン・ピナトゥボ火山の噴火と同程度という報道もあります。あのとき、それが原因でお米が不作になったということが思い出されまして、今年(2022年)や来年の農作物に影響しなければいいのですけれど」と指摘がありました。
須田)巻き上げられた噴煙が落ちて来なくて、太陽光が遮られたということもありました。今後、どんな影響が出て来るかわかりませんけれどもね。
飯田)しかも、南半球から津波も来るということを考えると、気候というものはよくわからないとしか言いようがないですよね。
須田)熊本地震や大阪での地震などもそうでしたが、本来であれば起こり得ないところで起こるというのも、やはり認識しておくべきではないかと思います。
飯田)27年前の阪神・淡路大震災のときも、「東は地震が起こるけれども、西は地震が起こらない」というのが通説だったわけですよね。
須田)阪神・淡路大震災をきっかけにして、関西の人たちは南海トラフに対して備えるという意識が高くなったのだと思います。
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