太陽光発電が「エコ」でもなければ「脱炭素」にも寄与しない理由

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月18日放送)にジャーナリストの有本香が出演。東京都が条例制定を目指す「太陽光発電の義務化」について解説した。

太陽光発電が「エコ」でもなければ「脱炭素」にも寄与しない理由

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

東京都が条例制定を目指す「太陽光発電の義務化」

2022年度、東京都は都内の新築一戸建て住宅の屋根に、太陽光発電設備の設置を義務付ける条例の制定を目指す。有識者検討会の議論を踏まえた中間まとめを4月ごろに公表する方針である。

飯田)戸建て住宅の屋根につけるということですが、有本さんは『夕刊フジ』にもこのことについて書かれていらっしゃいました。「いきなり、そんなことを言われても」という気がします。

有本)国も同じような目標を立てています。「戸建て住宅に義務化」とまでは言っていませんが、「新築の建築物に対して約6割」という目標を立てています。

太陽光発電は、果たしてエコなのか ~災害時のリスクも

有本)そもそもの話として、「太陽光発電は果たしてエコなのか」という問題があります。あるいは、「太陽光発電は脱炭素に寄与するのか」ということです。実際には「決してそうではないだろう」と。例えば、セメントやガラスなどのいろいろな素材を使わなければいけない。日本の場合、東京などは密集していますから、災害などがあったときに、かなり危険です。

飯田)光が当たれば、電気をつくり続けますからね。

有本)まず、「日照時間を確保できるのか」という問題が、東京のような密集地ではあります。おまけに、いろいろな災害などが起きると、これが危険物になってしまう。

飯田)そうですね。

有本)それから、一定の年数が経てば廃棄しなければならない。東京の場合は、1ヵ月に約10万件の新築の戸建てがあります。そうすると、膨大な量の太陽光パネルがそれだけ必要になる。発電そのものは非効率で、廃棄物としては大変である。密集しているから、いろいろなリスクが生じやすい。

太陽光パネルの部材の多くが新疆ウイグル自治区でつくられている

有本)さらに太陽光パネルは、セメントやガラス、シリコンなど、いろいろな素材からつくられているわけですが、その約8割が中国産です。これは世界でも問題になっています。日本でも多くを中国からの輸入に頼っていて、その内の約6割が新疆ウイグル自治区でつくられています。そのほとんどについて、「強制労働によってつくられていることが排除できない」として、アメリカ当局は、新疆ウイグル自治区でこのようなものをつくっている主要企業を「エンティティ・リスト」に入れ、「ここからの輸入はダメ」という方針にしています。これは問題があるということです。

飯田)「そこに加担するのか」ということになってしまいますね。

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