トンガ大規模噴火 日本の家畜の餌が足りなくなる可能性も

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月19日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。大規模な火山の噴火による被害を受けたトンガへの支援について解説した。

トンガ大規模噴火 日本の家畜の餌が足りなくなる可能性も

気象衛星ひまわりが観測したトンガ諸島付近の海底火山噴火(左から順に日本時間15日午後1時半、同2時、同2時半に観測)[気象庁ホームページから] 写真提供:時事通信

トンガへの支援

1月15日に南太平洋のトンガ付近で発生した大規模な火山の噴火による被害が徐々に明らかになるなか、日本やオーストラリアなど各国や国際機関などが支援の準備を進めている。一方で、島国トンガでは新型コロナウイルスの厳しい水際対策を続けていることから、支援に伴う感染拡大への懸念も指摘されている。

厳しい水際対策を実施しているトンガへの支援

飯田)人が行って支援することは難しいのではないか、という指摘もあります。

佐々木)人口10万人くらいで、いままで新型コロナ感染者がほとんどいなかった。

飯田)1人のみということでした。

親日国であるトンガ

佐々木)トンガは親日国としても有名です。いちばん有名な話は、そろばんではないでしょうか。

飯田)そろばん。

佐々木)トンガの国王が日本のそろばんに感銘を受けて、そろばん教育をトンガでやっているのです。あとはかぼちゃですね。

飯田)かぼちゃ?

佐々木)日本はトンガ産のかぼちゃをたくさん輸入しています。

飯田)そうだったのですね。

赤十字などを通じて支援金を送る

佐々木)南太平洋は最近、中国が積極的に進出しています。南太平洋の1つひとつを攻めに行っている感じです。日本も含めて、親日国である南太平洋の大事な国を、各国で支援することは重要だと思います。

飯田)いろいろな支援ができますよね。

佐々木)いきなりものを送っても届かないでしょうから、赤十字などが支援金の募集を始めるはずなので、それに対してお金を出したりするしかないのかなという感じです。

トンガ大規模噴火 日本の家畜の餌が足りなくなる可能性も

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

1991年のピナツボ火山噴火の際には、日本では米が凶作に

佐々木)世界の気象にどのくらい影響があるのかが気になります。1991年にはピナツボ火山の大規模な噴火がありました。

飯田)フィリピンの。

佐々木)その影響で、日本でも米が大凶作になりました。

飯田)そうでしたよね。2年後の1993年に。

佐々木)タイ米を輸入したけれど、食べ馴れないものだから、みんな苦労しましたよね。

飯田)そうでした。

佐々木)あのころに比べると、米に対するニーズは少なくなっているかも知れませんが。

日本の家畜の餌が足りなくなる可能性も

佐々木)ただ、今回の噴火は南半球なので、気流は南と北で別々に回っているから、それほど北半球に影響はないのではないかという説もあります。

飯田)なるほど。

佐々木)南半球と言うと、日本は農産物をかなり輸入しています。

飯田)そうですよね。

佐々木)大きいところで言うと、ブラジルのトウモロコシ。国内家畜の飼料用トウモロコシは大半がブラジルから来ているため、ブラジルのトウモロコシが不足すると、日本の豚や牛、鶏などの餌が足りなくなる心配があります。

飯田)餌がなくなってしまう。

佐々木)その辺りに影響が出るかも知れません。

フィジーやニュージーランドでも火山の爆発音が聞こえた

佐々木)噴火の際に空気の振動で起こる「空振」がすごくて、フィジーやニュージーランドでも爆発音が聞こえたそうです。古文書に「神津島の噴火の音が京都で聞こえた」という記録があるそうですが、やはりそのくらい聞こえてしまうのですね。

飯田)なるほど。

佐々木)地球温暖化で「CO2抑制」などと言っているのに、地球が一発怒ると、こんなことが起こるのかと。

飯田)そうですよね。

佐々木)火山の噴火は恐ろしいなと思います。

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