【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1037回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、2月11日に公開された『ウエスト・サイド・ストーリー』と『嘘喰い』をご紹介します。
映画館で観たい!『ウエスト・サイド・ストーリー』 “禁断の愛”の物語が、現代を映し出した新たな映画に……
「ロミオとジュリエット」をモチーフにした伝説のミュージカル、「ウエストサイド物語(ウエスト・サイド・ストーリー)」。
いまなお世界中で再演が重ねられ、1961年には映画化もされた名作ミュージカルが、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督の手で再び映画となりました。
1月9日に実施された「第79回ゴールデングローブ賞」では、作品賞・主演女優賞・助演女優賞の最多3冠を獲得。また先日発表された「第94回アカデミー賞」では、作品賞・監督賞含む主要7部門にノミネート。
運命に逆らい、社会の分断を乗り越えようとした“禁断の愛”の物語が、鮮やかにスクリーンを彩ります。
『ウエスト・サイド・ストーリー』のあらすじ
1950年代のニューヨーク。夢や成功を求めて世界中からやって来た移民たちが集まっている、マンハッタンのウエスト・サイド。
しかしそこで暮らす人々の生活は決して楽なものではなく、差別、貧困に直面する若者たちは、同胞の仲間で結束。対立するグループ間の小競り合いが絶えなかった。
なかでも激しく敵対しているのが、ポーランド系移民の“ジェッツ”と、プエルトリコ系移民の“シャークス”。
ある日、“ジェッツ”の元リーダーであるトニーは、“シャークス”のリーダーを兄に持つマリアと出会い、2人は一瞬で恋に落ちてしまう。多くの人の運命をも変えて行く、“禁断の愛”だとは知らずに……。
『ウエスト・サイド・ストーリー』のみどころ
主人公のトニーを演じたのは、『ベイビー・ドライバー』で注目を浴びたアンセル・エルゴート。
そしてトニーと恋に落ちるマリア役には、3万人のオーディションを勝ち抜き、実写版『白雪姫』のヒロインにも選ばれた超新星レイチェル・ゼグラー。観客の心を鷲掴みにする美しい歌声を披露しています。
共演のアリアナ・デボーズ(アニータ)、デヴィッド・アルヴァレス(ベルナルド)、マイク・ファイスト(リフ)など、今作のキャストは舞台でのキャリアが豊富な実力者ばかり。歌と踊りのクオリティの高さは言わずもがな。特に、躍動感あふれるダンスシーンは、息を飲むほどの迫力を味わうことができます。
さらに1961年版の映画でアニータを演じ、アカデミー賞助演女優賞に輝いたリタ・モレノが、トニーが働く店のオーナー役で出演しているのも、往年の映画ファンにとっては嬉しい限りです。
数々の名曲とダイナミックでスタイリッシュなダンスとともに、観客を空前の感動へと導いて行く本作。そこには「異なる立場を越えて、私たちは手を取り合えるのか?」という普遍的なメッセージがしっかり息づいています。
満を持しての日本公開。映画館でしか味わえない感動を、この機会に是非。
コチラも映画館で観たい!『嘘喰い』 ~この嘘、見破ることができるか!?
迫稔雄による人気ギャンブル漫画を実写映画化。“嘘喰い”の異名を持つ謎の天才ギャンブラーが、大金と生死を懸けたギャンブルバトルが行われる闇組織の頂点を目指し、危険なデス・ゲームを繰り広げる。
主人公・斑目貘を演じるために銀髪に染めた横浜流星は、ワイルドで色気たっぷり。佐野勇斗、本郷奏多、森崎ウィン、三浦翔平など、いまをときめくイケメン俳優たちとの競演からも目が離せませんよ。
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『ウエスト・サイド・ストーリー』
2022年2月11日(祝・金)から全国ロードショー
出演:アンセル・エルゴート、レイチェル・ゼグラー、アリアナ・デボーズ、マイク・ファイスト、デヴィッド・アルヴァレス、リタ・モレノ
監督・製作:スティーブン・スピルバーグ
脚本:トニー・クシュナー
作曲:レナード・バーンスタイン
作詞:スティーブン・ソンドハイム
振付:ジャスティン・ペック
指揮:グスターボ・ドゥダメル
日本語吹替版:宮野真守、藤原夏海、諏訪部順一、小野賢章、田村睦心
原題:West Side Story
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
公式サイト https://www.20thcenturystudios.jp/movies/westsidestory
『嘘喰い』
大ヒット上映中
出演:横浜流星、佐野勇斗、白石麻衣、本郷奏多、森崎ウィン、櫻井海音、木村了、鶴見辰吾、村上弘明、三浦翔平
原作:迫稔雄「嘘喰い」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
監督:中田秀夫
脚本:江良至、大石哲也
音楽:fox capture plan
主題歌:B’z「リヴ」(VERMILLION RECORDS)
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)迫稔雄/集英社 (C)2022 映画「嘘喰い」製作委員会
公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/usogui-movie/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/