3月7日のニッポン放送「北京2022パラリンピックインフォメーション」(朝6:32~)では、日本勢が大活躍したアルペンスキーについてニッポン放送・新行市佳アナウンサーが解説した。
レース中にコンタクトレンズが外れるアクシデントも ~コースの記憶をなぞって滑走し優勝した村岡桃佳
北京冬季パラリンピック第3日は3月6日、アルペンスキーのスーパー大回転で、女子座位の村岡桃佳(トヨタ自動車)が金メダルに輝き、前日の滑降と合わせ2冠となった。また、男子座位では森井大輝(トヨタ自動車)が3位に入り、滑降に続き今大会2個目の銅メダルを獲得した。
新行)5日に行われたアルペンスキー滑降の座って滑るクラスの女子では、村岡桃佳選手が金メダル。男子では森井大輝選手が銅メダル。そして6日に行われたアルペンスキー・スーパー大回転でも村岡桃佳選手が金メダル、森井大輝選手が銅メダルに輝きました。2日連続です。村岡桃佳選手のコメントをお聴きください。
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新行)村岡桃佳選手は、レース序盤でコンタクトレンズが外れるというアクシデントがありました。スタート直後に両目がずれて、まばたきをしたら左目のレンズがゴーグルのなかに落ちたそうです。スーパー大回転はレース直前に1回だけコースの下見ができるのですけれども、そのときに確認し、脳内で何度も再現したライン取りを記憶でなぞって、ブルーラインを頼りに滑って行ったということです。
飯田浩司アナウンサー)不安だっただろうし、もうやるしかないと思ったのでしょうけれども、すごいですね。
新行)視野はぼやけていたと思うのですけれども、自分が見たライン取りを辿って、冷静にレースを展開して行ったということです。
飯田)では、1回の試走で「バチッ」と記憶していたのですね。
新行)スーパー大回転は、試走はできないのですよ。
飯田)試走ではなく下見だけ。それでイメージをして。
憧れの森井大輝が務めた主将を引き継いだ村岡
新行)村岡選手は、アルペンスキーを始めたきっかけが森井選手の滑りだったのですけれども、それを見て憧れ、自分もやってみたいと思ったということです。村岡選手が初めて出場したソチパラリンピックで、日本選手団の主将を務めていたのが森井大輝選手でもあります。つまり憧れの選手がかつて務めていた日本選手団の主将を、今回継承したということなのです。
飯田)主将として。
新行)主将としてチームジャパンを勢いづけたというところ、そして師弟コンビの活躍が2日連続で見られたということなのです。
悲願の金メダルを目指す森井
新行)2日連続で銅メダルを獲得した森井大輝選手は、6大会連続で出場しています。トリノで銀メダル、バンクーバーで銀メダルと銅メダル、ソチで銀メダル、平昌で銀メダルということで、この北京大会では悲願の金メダルを目指しているのです。今回銅メダルを獲得したときも、少し悔しそうなコメントをされていました。ただ滑降とスーパー大回転で手応えを感じているそうなので、ここからのさらなる快進撃にも期待がかかって来ます。
自動車開発のノウハウを活かしてつくられたチェアスキー
新行)ちなみに村岡選手と森井選手は、ともにトヨタ自動車の所属なのですが、2人が使っているチェアスキーは自動車開発のノウハウを活かしてつくられたそうなのです。
飯田)そうなのですね。
新行)軽量化や耐久性の強化、風洞実験の施設も使うなどして空気抵抗の削減に取り組み、用具開発におよそ50人のエンジニアと車椅子メーカーが携わったということです。
飯田)車椅子メーカーも。
新行)もちろん、道具と一体化して滑る選手の技術力、身体能力があってこそのタイムなのですけれども、日本のものづくりがここで活きているのだなと感じますよね。
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