堀内ワクチン担当大臣退任の「本当の理由」
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月24日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。堀内ワクチン担当大臣が3月末で退任する方針であることが判明したというニュースについて解説した。
堀内ワクチン担当大臣、3月末で退任へ ~五輪担当大臣の設置期限に伴い
3月末で堀内ワクチン担当大臣が退任する方針であることが判明した。堀内大臣が兼務している東京オリンピック・パラリンピック担当大臣の設置期限が3月末となっているため。
飯田)「堀内ワクチン担当大臣が退任へ」という報道が出ています。法律上、致し方ないという書かれ方をしています。
鈴木)閣僚人数の上限が決まっていて、本来の霞が関省庁の大臣がいますが、それ以外に特命担当大臣というものがあります。そのときどきによってテーマがあり、それに合わせて大臣が必要だろうということで置かれるわけです。ワクチン担当大臣は、菅政権時代になくてはならないということで、当時は河野太郎さんが任命されました。
飯田)そうですね。
鈴木)また、オリンピック担当大臣という役職もありましたが、オリンピックが終わったので、3月で設置期限が切れます。人数や兼務のことを考えると、上限の問題で1役減らさなければならず、堀内さんが退任する方針だということです。
事実上の更迭 ~任命責任が総理にも及ぶし、本人を傷つけないため
鈴木)理屈はそうですが、堀内さんの仕事ぶりに対してはいろいろな批判もありました。私が取材していても、官僚主導の動きに乗っかって、あまりワクチンの仕事をしませんでした。そういう意味では、実質的には更迭です。しかし理屈で言うと更迭ではないという……。
飯田)理屈で言うと更迭ではない。
鈴木)某女性防衛大臣などもそうでしたけれど、これまでも大臣が何かやらかしたときに、更迭になると任命責任が総理にも及ぶし、本人も傷つきます。だから例えば、内閣改造まで何とか我慢して、そこで変える。その場合は更迭ではないわけです。
飯田)なるほど。
鈴木)そういう理屈を持って来ること自体、「またか」という感じがします。「重要なワクチン担当のポストがそれでいいのか」と思うのです。3回目の接種率は現在、まだ4割くらいですよね。
飯田)総理官邸のホームページでは、3回目のワクチン接種完了者は全体の36.1%です。
鈴木)地域差はありますけれども、ワクチン接種はまだやらなくてはいけない。最後の踏ん張りのところで、いろいろな人が兼務するということですが、それでいいのでしょうか。飯田さんは河野さんのメルマガを読んでいますか?
飯田)たまに見るくらいです。
鈴木)この前はファイザーと独自に話をして、「3回目接種の効果がどれだけあるのか」ということを、とても細かく書いていました。
飯田)なるほど。
鈴木)ああいう発信をいまやらなければいけないというときに、ワクチン担当大臣がまたどこかに兼務される。こんなことでいいのかという気がします。
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