ジャーナリストの須田慎一郎が4月4日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。林芳正外相のポーランド訪問について解説した。
いち早くウクライナ支援という立場を示した日本
4月3日、ポーランドを訪問中の林芳正外相は、ロシアが侵攻したウクライナと国境を接する南東部メディカを訪れ、入国審査場やウクライナ避難民の一時休息所などが入る施設を視察した。
飯田)林芳正外相がポーランドを訪問しています。もともとは法務大臣が行く予定でしたが、新型コロナの濃厚接触者判定となり、林さんが行くことになりました。ウクライナのクレバ外務大臣とも会って話したということです。
須田)当初、クレバ外務大臣との会談が公表されていなかったものですから、サプライズ的な形になりました。先般、ゼレンスキー大統領が日本の国会で演説を行いましたね。
飯田)行いました。
須田)開戦直後に、SWIFTからロシアの銀行を排除することが決定されました。あのときに日本はいち早く賛同を示したわけです。もともとSWIFTでの日本の議決権はそれほど大きくなく、結果的にはヨーロッパがまとまったことで排除が決まったわけです。
飯田)ヨーロッパがまとまったことで。
日本のウクライナへのヘルメットや防弾チョッキ支援は整合性を持っているのか
須田)とは言っても、日本がいち早くロシアとの関係を見直してウクライナ支援に走ったということは、かなり大きなインパクトがあったのではないかと思います。ウクライナに対してヘルメットなどを支援しました。
飯田)防弾チョッキも含め。
須田)これについて、日本国内での法的な建て付けはどうなっているのか。これは国際法とのすり合わせということなのですが、とりあえず日本は中立的な立場ではないですか。
飯田)そうですね。
須田)国際法上でも、非常に曖昧なのです。そのなかでヘルメットや防弾チョッキを供与するということに対して、中立的な立場で一方の側に支援するということが、果たして日本国内で整合性を持っているのかどうか。当然、やるべきことではあるのだけれども、その部分が1つ課題として残っているのではないでしょうか。
法的な建て付けを整備する必要がある
飯田)確かにそういう議論は、今回に関してはあまり国会でもありませんでしたね。
須田)そういったところを整備する必要があります。ウクライナとしては、もともとそれ以外の防衛装備品の供与などを要求しているわけです。もちろん日本の憲法9条を想定しつつ、「できる範囲で」ということはウクライナ側も認識しています。
飯田)できる範囲内で。
須田)ただそこについても、できないわけではないけれども、その辺りの法的な建て付けをどうするかということは、1つ課題として残っているのかなと思います。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。