キャスターの辛坊治郎が6月21日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。駅構内に留め置かれていたJR列車から行き先表示板などを盗んだとして高校教員の男が逮捕された事件について、持論を展開した。
JR東海の列車内から行き先表示板などを盗んだとして愛知県警中村署が窃盗の疑いで静岡県焼津市の私立高校教員、秋山大樹容疑者を逮捕、送検した。列車は、愛知県新城市の JR 飯田線で起きた落石の影響で、1日から駅構内に留め置かれていた。
辛坊)これ、何がニュースかというと、容疑者が学校の先生だったというのが非常に大きなポイントなんですが、それと同じくらい大きなポイントがあると思います。それは、今から2週間くらい前に、落石の影響でずっと留め置かれたままになっていた列車があって、その列車が鉄道マニアには人気なんだけど、部品が盗まれているんじゃないかという話がインターネットニュースで流れて、ネットを中心に盛り上がっていました。うがった見方かもしれませんが、今回の捜査は、それを受けたものじゃないかと思うんです。
容疑者の自宅が警察に家宅捜索されていて、そこで押収されたものを撮影した写真を見ると、鉄道ファンは本当に仕方のない人なんだと思わされました。いや、鉄道ファンが皆、犯罪者だと言っているわけではありませんよ。オークションなどで合法的な手段によって手に入れた物に関しては、別にいいんです。
今回、警察が押収した数々の証拠品は、ほとんどが盗まれたものであろうということは容易に想像つくわけです。行き先表示板やら駅名看板やら、この人、よくもこんなに集めたね、と。容疑者は25歳ですが、いったい何歳から鉄道ファンなのか…。子供のときから好きだったんだろうねえ。でも、いくら好きだからといって、盗んじゃいけません。
容疑者が盗んだ物を見て、同じ鉄道オタクである、この番組の飯田浩司アナウンサーが何と言うか、ぜひ聞いてみたいですね。今回のニュースは、意外と鉄道オタクのほうが怒りに震えたりするような気がするんです。つまり、我々のような鉄道ファンではない人にとっては、行き先表示板や駅名看板などを大量に見せられても、はっきり言って価値を認めないわけですよ。「世の中には好きなやつはいるよなあ」というのが我々の感想です。
でも、鉄道ファンにしてみたら垂涎の的というか、喉から手が出るほど欲しい物でしょうから、「こんなに集めやがって!」と思っているんじゃないかなあ。我々のような鉄道ファンじゃない人間と、鉄道ファンの間では、このニュースに対する反応というのは相当の温度差があるんじゃないかと考えたりもしております。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)