大雨被害の静岡県から自衛隊への災害派遣要請が遅れた「いくつかの理由」

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ジャーナリストの有本香が9月27日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。大雨被害において、静岡県から自衛隊への災害派遣要請が遅れた理由について解説した。

大雨被害の静岡県から自衛隊への災害派遣要請が遅れた「いくつかの理由」

給水車の前にはタンクやボトルを持った市民の行列ができた=2022年9月26日、静岡市清水区 写真提供:産経新聞社

静岡県から自衛隊への災害派遣要請が遅れる ~当初は限定された地域で見通しが甘かった

飯田)大雨被害の静岡県ですが、昨日(26日)に自衛隊へ災害派遣を要請しました。台風15号が静岡に多大な影響をもたらしたのは、先週末の出来事です。

有本)なぜその段階で直ちに要請しなかったのだろうと思います。清水の人に聞きましたが、限定された地域だったということで、見通しが甘かったところはあるようです。

飯田)そうですか。

有本)復旧の見通しが立たず、深刻な状況です。

飯田)25日時点では断水が約5万5000世帯という話でしたが、26日には6万世帯を超えていますからね。

有本)時間もかかりそうだと言われています。当初は限定された地域だということで、静岡市もここまで深刻なことになるとは思っていなかったのでしょうね。

自治体から要請がなければ自衛隊は動くことができない

飯田)災害派遣に関して「政府は何をやっているのだ」という意見もあるのですが、勘違いされている方も多いようです。

有本)自治体からの要請がないと、自衛隊は動くことができませんので。

飯田)静岡市のような大きな政令市長であっても、知事でなければ要請はできない。

有本)そうです。市から県に上がって、そこから要請するという手続きです。

山間部が多く本来は災害への対応が早い静岡 ~静岡市長と管轄知事のコミュニケーション不足も原因か

有本)いま巷間言われているのは、静岡市長と管轄知事の仲がよろしくなく、コミュニケーションの悪さも原因ではないかということです。私は静岡県民でした。

飯田)そうですよね。

有本)静岡県は災害が多いので、「災害時の対応は迅速で強い」という特徴を持っていたはずなのです。

飯田)災害時の対応は。

有本)地震も多いし、大雨も多いのです。だからここまで対応が遅れるという状況は、ある意味ショックですよね。

飯田)静岡は清水が舞台の『ちびまる子ちゃん』のなかでも、屋根の上に逃げるというエピソードもあります。

有本)台風にも見舞われますし、山間部が多いので、土砂による災害も多い県なのです。

飯田)今回も大井川鉄道の線路が埋まり、大変な被害が出ています。

有本)そういう経験値があるので、耐震対策なども他県よりはるかに進んでいます。そこは本来、静岡県民が自信を持っていたところなのです。

飯田)なるほど。

有本)行政はこの対応が終わってから、しっかりと反省して欲しいですね。

飯田)意思決定の経緯でしょうね。

阪神・淡路大震災の際にも自衛隊への要請が遅れて被害が広がった

飯田)現在も未だに6万世帯以上が断水(※編集部注:2022年9月27日午前6時30分時点)していて、必死の給水活動が続いています。海上保安庁も船を出し、自衛隊がようやく動けるようになりました。動けるようになってからは早かったですね。

有本)自衛隊は要請があったらすぐに動こうと準備しているわけです。そういう点では日本の自衛隊はすごいなと思うのですけれど、ただ、要請が出ないことにはどうしようもない。

飯田)この話は30年前くらいの、阪神・淡路大震災のときにもありました。

有本)あのときに自衛隊への要請が遅れ、派遣が遅れたということで、被害が広がってしまったという経験があるわけです。どこの自治体と言わず、迅速に体勢を取り、自治体から早めに政府に相談する必要もあるでしょうね。

飯田)自治体から。

有本)そのために自治体があるわけですから。

飯田)そうですね。

有本)「政府は何をしているのだ」と言うけれど、政府は全国すべてのことがわかるわけではありません。そのために自治体があって、首長がいるのですから。

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