数量政策学者の高橋洋一が10月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。水際対策が11日から大幅緩和され、入国上限が撤廃、個人旅行も解禁したことについて、また開店休業状態の臨時国会について解説した。
各県で名前が違う「全国旅行支援」 ~「12月下旬まで」という期限付き
飯田)「全国旅行支援」が昨日(10月11日)から始まりましたが、これは「Go To トラベル」の焼き直しというイメージでいいのでしょうか?
高橋)そうなのですが、名前が県によって違うのです。
飯田)そうですね。
高橋)同じような制度なのですが、それぞれの県が名前をつけているから、いろいろな名前が出ていますよね。
飯田)「12月下旬まで」と期限があやふやですが、その先の予算がついていないからですか?
高橋)基本はそうなのでしょうね。要するに弾がなくなったら終わりなのだと思います。しかし、補正予算でもう一度つければいいのではないでしょうか。
飯田)そこですよ。
高橋)予備費も余っているだろうし、やればいいのではないかなと思いますが。
開店休業の国会 ~鈴木財務大臣がG20出張中で予算委が開けない
飯田)いま国会が開いている最中ですが、開店休業だと。
高橋)物価対策も今月(10月)末までなどでしょう? 「国会は開いているのですよ」と言いたいところですが、何をやっているのでしょうか。「最初に旧統一教会の問題をやりたいから時間を空けているのかな」と思ってしまいますね。
飯田)今週は所信表明後に各党代表質問があって、そのあとは全閣僚出席のもとで予算委員会をまずは開かないと、個別の法案はできないということです。鈴木俊一財務大臣がG20の会合に行っているため、できないから。
高橋)できないでしょう?
予算委は首相と全閣僚が出席することが前提だが ~必要となれば財務副大臣が答えればいい
飯田)「何もできない」という話になっていますが、G20の会合は突然入ってくるものなのですか?
高橋)前からわかっていると思います。しかし、いなくても個別の話をすればいいではないですか。財務大臣は各省への話のときに口を挟むことはないのですから。財務副大臣など他の人がいるのだから、その人が入って、必要があれば答えたらいいと思います。官僚が答弁資料をつくっているので、誰が答えても一緒です。
飯田)実質的な話をすれば。分厚い資料を持って答弁に臨みますからね。
高橋)ほとんどその通りに読みます。アドリブでやるのは大変ですから。
制度的にも副大臣が答えても問題はない
飯田)もともと省庁改革のときも、大臣ではなく副大臣であっても対応できるよう、認証官にもされたのですよね?
高橋)はっきり言えば、誰だっていいのです。実態的にも問題ないですし、制度的にも副大臣が答えてもいいのですから。「大臣は国際会議に行ってください」と言ってやればいいではないですか。
飯田)国際会議に行ってくださいと。
高橋)大臣でなくてはいけないということもありません。
省庁を代表して副大臣が答えても公式見解となる ~なぜ国会は空転しているのか
飯田)テレビカメラが入っている予算委員会などでは、各閣僚が並んでいますが、個別の委員会を見ると副大臣答弁はかなりありますよね。
高橋)大臣が全部出られるわけがありません。副大臣が出ても公式答弁としては一緒なのです。官僚が書いているのだから、中身は変わりません。それでいいのですよ。
飯田)国会答弁は全部記録に残り、大臣の発言が政策を決めるときのファクターにもなってしまうので、大臣が答える。
高橋)大臣でなくても別にいいのです。省庁を代表して副大臣なりが対応していれば、すべて公式見解なのです。
飯田)ペーパーは読まねばならない部分が当然ある。
高橋)副大臣が出てもほとんど同じです。
飯田)そうすると、なぜ空転してしまっているのかと思います。
高橋)わけがわからないですよね。審議したくないのではないですか。
飯田)審議したくない。
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