全体の30%を占める新たな「変異株」に注意

By -  公開:  更新:

東京都医師会副会長で「平成立石病院」理事長の猪口正孝氏が12月27日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナの感染状況について語った。

全体の30%を占める新たな「変異株」に注意

※画像はイメージです

未だに増加する新規陽性者 ~BA.5が約70%

飯田浩司アナウンサー)新型コロナの感染状況について伺いますが、現状はどうなっているのですか?

猪口)いま新規陽性者数が増えています。1週間平均で毎日1万6000人くらい出ています。そのうち、BA.5が約70%で感染の主体になっているのですが、その他に何種類もの変異株が外国から入っています。その合計が約30%になっています。

飯田)なるほど。BA.5までは何とか覚えていたのですが、BQやBFなど、いろいろなものが出てきますね。

猪口)BA.1やBA.2から変異しているもの、BA.4やBA.5から変異しているものものなど、それぞれ名前が新しいものになっていくので覚えづらいですね。東京の場合、いまいちばん多いのはBQ.1.1というものです。12月中旬の段階ですが、約9.2%になってきています。その他にBF.7が約8%、BN.1が約6.4%です。この3つの勢いが特に強いのですが、その他にBA.2.75やBQ.1、XBBなど、いろいろなものが入ってきています。

BA.5よりも感染力が強い新たな変異株

飯田)このなかで注意すべき、あるいは重症化しやすいものはあるのですか?

猪口)重症化については、これまでのオミクロン株とほぼ同等で、際立って重症化することはまずないですね。

飯田)際立って重症化することは少ない。

猪口)ただ、変異株が30%まで拡がってきたということは、感染力はBA.5よりも強いということです。そうでなければ置き換わらないですから。

飯田)なるほど。

猪口)置き換わっているということは、BA.5よりも感染力があります。

全体の30%を占める新たな「変異株」に注意

猪口正孝氏、飯田浩司アナウンサー

世界中で生まれている変異株

飯田)新たな変異株は、海外で先に見つかることも多いと思うのですが。

猪口)ほとんどそうですね。変異株は感染が拡大している地域で生まれやすいのです。例えばアメリカでは感染防御をあまりしていないので、常にどこかの集団で流行している状態が続いていて、変異株が出ています。

飯田)変異株が。

猪口)世界中、いろいろなところで変異株は出ています。日本は感染予防の努力をしていますので、あまり出ていません。

心配される今後の中国の感染状況

飯田)いま心配なのは、中国が「ゼロコロナ」政策を止めて、急激に感染者が増えているのではないかと言われています。

猪口)そうですね。人口も多いし、非常に心配ですね。

飯田)変異するウイルス側にとって、中国のような環境は有利なのでしょうか?

猪口)そうだろうと思います。防御はしっかりしておいた方がいいでしょうね。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

Page top