サウナ浴の真実 本当に「いいこと」と「悪いこと」
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医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が12月16日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。サウナ浴の効能と注意点について解説した。
サウナ健康法
飯田浩司アナウンサー)今回は森田先生が最近気になる健康法について教えていただきます。どういったものでしょうか?
森田)サウナ健康法についてお話ししたいと思います。
飯田)サウナ。
森田)寒い時期ですから、体を芯から温めるサウナは上手に利用していただきたいですね。最近わかってきたサウナの効能についてお話しいたします。
サウナの効能 ~血行がよくなる
森田)まずは、血流がよくなる。温熱効果によって全身の血管が拡張し、血流が増加します。疲労回復にもつながり、筋肉のコリもほぐします。
自律神経のバランスを整える
森田)2つ目として、自律神経のバランスを整える効果が報告されています。深部体温が緩やかに上昇すると、交感神経の高ぶりが抑えられ、心拍数が少なくなります。血圧も下がり、気持ちが落ち着くと考えられています。
睡眠の質を高める
森田)3番目に、睡眠の質を高めるという報告もあります。サウナ浴を行うと寝付きが早くなって、眠り始めの90分において熟睡度が高まり、目覚めもよくなるというデータもあるようです。
飯田)素晴らしいではないですか。
お酒を飲んだあとは絶対に入らない
森田)ただ、サウナを利用する上で気を付けなければいけないこともあります。まず第1に、お酒を飲んだあとのサウナは控えた方がいいということです。
飯田)飲んだあとは控える。
森田)お酒を飲んだあとは脱水傾向になりがちなので、サウナで汗をかくとさらに脱水に陥ってしまいます。また、アルコールを飲んで血管が拡張した状態でサウナに入ると、血管がさらに拡張するので、大きく血圧が下がってしまうことがあります。よく「サウナに入ってお酒を抜く」などと言いますが、まったく医学的根拠はありません。
飯田)あれは迷信なのですか。
森田)都市伝説かも知れないですね。
サウナから出ていきなり水風呂に入ることは危険
森田)サウナから出て、急に水風呂に入る人がいますよね。
飯田)ザバーンと入る人がいますね。
森田)あれをやると、いわゆるヒートショックを自分でつくり出すことになってしまいます。温かいサウナから外に出たら、桶などを使って手足の先から少しずつ冷たい水をかけ、体を冷たい水に十分慣らしてから、ゆっくりと水風呂に入ることが大事です。
飯田)いきなり冷たいところに入って「ととのう~」と言う人がたくさんいますが。
森田)若い人は何も起きないと思うのですが、やはり40~50歳を超えると血管が老化していることがあるので、やめた方がいいと思います。水風呂には、水をかけてからゆっくり入ることが大事だと思います。
水分摂取を十分に行う
森田)3つ目に、サウナに入ったときはかなり汗をかきますので、水分摂取を十分に行っていただきたいです。「熱い」、「冷たい」を我慢して、それを美徳としている人もいますけれど、危ないのでやめましょう。気持ちよく入ってください。
「サウナ浴にはダイエット効果がある」は嘘
森田)また、サウナに入るとダイエット効果があると言われていますが、それもまったく根拠はありません。単に汗で水分が奪われ、その分の体重が減っただけで、水分を補えばまた元に戻ってしまいます。
飯田)温かいところにあれだけ入って、汗をダラダラかくと「脂肪が燃えている」と思うけれど、まったくそんなことはない。
森田)脂肪はサウナでは燃えないですよね。燃えて欲しいですけれど。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます