東京の転入超過3年ぶり拡大 「一極集中の解消は“スローガン”ではどうにもならない。構造転換が必要だ」辛坊治郎が指摘

By -  公開:  更新:

キャスターの辛坊治郎が1月31日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。総務省が30日に発表した2022年の人口移動報告で、東京都の転入超過が3年ぶりに拡大したことをめぐり、「一極集中の解消はスローガンではどうにもならない。構造転換が必要だ」と指摘した。

東京の転入超過3年ぶり拡大 「一極集中の解消は“スローガン”ではどうにもならない。構造転換が必要だ」辛坊治郎が指摘

総務省統計局HP『住民基本台帳人口移動報告 2022年(令和4年)結果』より https://www.stat.go.jp/data/idou/2022np/jissu/youyaku/index.html

総務省は30日、住民基本台帳に基づく2022年の外国人を含む人口移動報告を発表した。転入者が転出者を上回る転入超過は、東京都が3万8023人と21年よりも3万2590人増え、3年ぶりに拡大した。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の東京圏内は9万9519人と21年に比べて1万7820人増えた。日本人に限れば27年連続の転入超過だった。

辛坊)注意しなければいけないのは、人口が増えているということではないという点です。単に、入ってくる人と出ていく人の差がプラスになっているだけの話です。高齢者が亡くなり子供が生まなければ、人口が減っていくのは当然です。ですから、転入超過だけれども人口は減っているというのが日本の姿です。このニュースには錯覚を起こさせる恐れがありますから、気をつけなければなりません。人口減少は日本最大の懸案事項ですが、現在の通常国会での論戦を聞いていても、本気で人口を増やそうとしているとは思えません。

政府や地方自治体は「東京への一極集中をやめ、地方に住みましょう」とスローガンを掲げています。しかし、そんなことを言っているだけでは、どうにもなりません。誰も東京に住みたいとは思っていないとしても、仕事の都合上で東京に住まざるを得ないから住んでいるわけです。地方に住んでも仕事がなく生活ができないという人は多いからです。東京に来るには、それなりの理由があるんですよ。一極集中の解消のためには、そうした構造の転換が必要です。

例えば、私は東京と大阪の2拠点生活をしていますが、スーパーマーケットで同じ物を購入すると、私の感覚ですが東京のほうが1.5倍くらい高いです。家の賃貸・購入価格もかなり高いです。人口移動報告といった数字遊びをしていないで、多くの人が地方で生活できる状況をつくるべきです。「一極集中はやめよう」とスローガンを掲げていないで、そこを何とかするのが政治です。ところが、政治家の国会答弁を聞く限り、本気だと感じられません。しっかりとした人を政治家にするシステムを構築しなければなりませんね。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

Page top