キャスターの辛坊治郎が2月6日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府の少子化対策をめぐり、「お金をちまちまばらまくような方法では、何の解決にもならない」と改めて苦言を呈した。
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子育てに携わる当事者との「こども政策対話」で意見を交わす岸田首相(中央)=2023年2月4日午後、福井県坂井市 ~首相官邸HP https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202302/04isikawa_fukui.html
今の国会での論戦が期待される、子供の人数が多い世帯ほど所得税の負担が軽くなる「N分N乗方式」について、岸田文雄首相は4日、「留意すべき点がある」と語った。共働きよりも片働き世帯のほうが有利になるケースや、高額所得者が税制上有利になることを挙げている。
辛坊)今年に入り、私は「N分N乗方式」の導入が必要だと提案しました。すると、国会でも少しずつ取り上げられるようになりましたね。その「N分N乗方式」について、岸田文雄首相は、共働きよりも片働き世帯のほうが有利になるケースや高額所得者が税制上有利になることを挙げ、「留意すべき」」と言ったようです。そんなことは初めから分かっています。それより、目的は何かということが大切なのではないでしょうか。目的とは、良質な教育環境の中で多くの子供が生まれてくる未来をつくることです。
日本はこのままだと、どんどん子供が生まれなくなり、国家が消滅するかもしれないんですよ。そのくらいの危機感がないといけない時代です。私が 「N分N乗方式」の導入を提案した理由は、教育環境が整っているかなり所得の多い世代に劇的に子供が増える施策であるからです。
おそらく、「N分N乗方式」を導入すると、税収が一気に落ちる可能性があるので、国としては導入したくないのだと思います。だったら、国は本気で子供を増やす他の施策を具体的に提案してみてはどうですかね。お金をちまちまばらまくような方法では、何の解決にもなりません。