症状がないからと「高血圧」を放っておいてはいけない

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東京都医師会監事で「さいとう医院」院長の斎藤寛和氏が2月27日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。循環器における病について語った。

症状がないからと「高血圧」を放っておいてはいけない

※画像はイメージです

循環器科は心臓と血管から成る

新行市佳アナウンサー)先生は循環器科がご専門ですけれども、改めて循環器科が扱う臓器について教えていただけますか?

斎藤)循環器は、体のなかで血液がぐるぐる循環しています。その血液をめぐらせる臓器、大きく分ければポンプ役である心臓、それから通路となる血管です。そして、その2つから成る臓器を診るのが循環器科です。

新行)心臓が入ると大変な病気も扱うことになりますよね。

斎藤)人間は心臓が止まれば死んでしまうわけですから、いちばん大事なところと言っても過言ではないと思います。

心電図に異常、また高血圧から動悸や息切れを訴える患者さんも

新行)患者さんはどんなことで相談に来る方が多いですか?

斎藤)冬の時期であれば、急な胸の痛みやドキドキする感覚、また息切れで歩くのがつらいという方が多いですね。それから検診(健診)で血圧がとても高くなってしまったり、「心電図に異常がある」と言われたような方もおられます。

新行)この季節だからこそ多い訴えはありますか?

斎藤)寒いと血圧が上がってしまうことが多いですね。頭痛や動悸を訴える方のなかには、血圧が上がってしまったために症状が出てくる方もいらっしゃいます。

症状がないからと「高血圧」を放っておいてはいけない

斎藤寛和氏、新行市佳アナウンサー

胸が痛い場合は狭心症や心筋梗塞の可能性も

新行)症状の原因は何なのでしょうか?

斎藤)胸が痛くなる場合は、狭心症、あるいは心筋梗塞の可能性があります。心筋梗塞になると、酷い場合は死に至ることもあります。また血管については、血管が細くなって先の方が冷たくなったり、しびれを訴える方もいます。

新行)年齢を重ねると血管が細くなるのでしょうか?

斎藤)長い間、高血圧が続いたり、コレステロール値が高い状態の高脂血症、あるいは糖尿病などの病気がありますと、動脈硬化で血管が硬くなり、内側にコレステロールの塊などができるような状態になります。血管の内部が細くなってしまって、血流が悪くなり、途絶してしまう場合もあります。やはり高齢者の方が多いです。

早期発見が重要 ~定期健診を怠らない

新行)男女比に差はありますか?

斎藤)最近は女性もバリバリ仕事される方が多いので、男性と同じように仕事のストレスがあるのかも知れませんが、まだ男性の方が多いかなと思います。

新行)やはり、早期発見が治る確率を上げますか?

斎藤)もちろんです。特に高血圧は症状がないので、「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。知らないうちに高血圧による動脈の変化が起きてしまうのです。早期発見のためには健診(検診)が大事ですし、検査を受けた時点で心臓や腎臓に病変ができている場合は、厳重な管理が必要になります。

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