元統合幕僚長の河野克俊が4月14日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。仏マクロン大統領の台湾をめぐる発言について解説した。
「ヨーロッパは米中いずれにも追随すべきではない」と発言したマクロン大統領を米が批判 ~火消しに回る場面も
中国訪問後、フランスのマクロン大統領の発言がアメリカやヨーロッパで批判されている。4月7日に中国訪問を終えて帰国したマクロン氏は一部メディアに対し、台湾への対応をめぐって、ヨーロッパは米中いずれにも追随すべきではないと発言。また12日には、米国の同盟国は「属国」ではないと訴え、批判がさらに高まった。緊張が高まる台湾情勢をめぐって、「我々は『開かれたインド太平洋』という理想像をアメリカと共有している」と述べ、火消しに回ったと見られている。
飯田)最初は「ヨーロッパは関係ない」くらいのことを言っていたと思いますが。
「誇り高き国」という意識の高いフランス
河野)「台湾問題はヨーロッパと関係ない」と言っていたと思います。フランスは元来、したたかな国です。
飯田)もともと。
河野)第二次世界大戦で、パリはナチス・ドイツに占領されているのです。それでヴィシー政権ができた。しかし終わってみたら、いつの間にか戦勝国の一角になり、国連安保理の常任理事国になっているわけです。本来は第二次世界大戦で負けている国なのに、そういう立場に立っている。
飯田)そうですよね。
河野)ドゴール元大統領もアメリカと対抗したわけです。そして独自の核を持った。誇り高き国という意識があるのでしょうね。フランスはそういうスタンスに立つ国ではあります。経済的にも中国とは深い関係なので、それもあるのだとは思いますが、今回もアメリカとは一線を画したのでしょう。
台湾情勢をめぐるフランスの大統領の発言はいかがなものか ~火消しに回ることもみっともない
河野)ただ最初、台湾は自分たちの問題ではないというようなニュアンスのことを言われましたよね。
飯田)そうですよね。
河野)それは少し違うと思います。やはり我々日本も、ウクライナ問題については遠いヨーロッパの問題ですが、「これは世界の問題だ」と捉えているわけです。世界各国、あのような理不尽な侵略は許さないという立場に立っている。
飯田)国連総会の非難決議も、あれだけの国が賛成したというのはそういうことですよね。
河野)大国フランスの大統領としては、いかがなものかと思います。フランスに対する信頼性も落ちるでしょう。いま火消しに回っていますが、火消しに回ること自体がみっともない話です。だったら言うなと思います。
タヒチやニューカレドニアに基地を持つフランス
飯田)フランスは太平洋にも海外領土があります。当事国の1つでもあるという感じでアプローチしてきますよね。
河野)マクロン大統領もその認識はあると思いますが、意識が少し薄いのかも知れませんね。私は海上自衛隊にいましたから、フランスの太平洋艦隊とは緊密に連携していました。タヒチやニューカレドニアに基地を持っていますから。
飯田)フランスは。
河野)そういう意味でも私たちは、「フランスは太平洋国家だ」という認識を持っていました。太平洋に勤務しているフランスの人たちも、みんなそのような認識です。「台湾問題は他人事です」などと、太平洋で勤務しているフランスの人たちは言わないと思います。
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