ジャーナリストの有本香が4月25日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。アフリカ北東部スーダンからの邦人退避について解説した。
スーダンから45人の邦人退避が完了
飯田)スーダンから45人の邦人が退避したという速報が、4月24日の深夜に入りました。首都ハルツームから北東部のポートスーダンまで車列を組み、約700キロを陸路で移動したということです。
有本)スーダン軍と対立しているのは「即応支援部隊(RSF)」と呼ばれる、限りなく正規軍に近い武装組織です。国軍と対等に戦闘できるぐらいの部隊であり、一種の内戦状態ですよね。
飯田)これは内戦ですよね。
有本)間違いなくそうです。
ハルツームから北東部ポートスーダンまで陸路で移動
飯田)国軍は航空機まで出して空爆しています。
有本)そこを670キロほど車列で移動するというのは、すごいオペレーションですよね。
飯田)そこかしこに検問があり、遅々として進まなかったけれども、やり切った。
有本)ひとまずよかったですね。あと数人いらっしゃるのでしょう?
情報が管理され、安全が確保されたところで報道へ
飯田)情報管理もしっかりした上で、安全が確保されたところで速やかにこういう話を出す。この辺りを見ると、昔とは違って普通の国になっているなと思います。
有本)本当にそうですよね。岸田総理もウクライナを訪問し、纏う緊張感が変わったのではないかと拝察します。
アフリカ歴訪の際、岸田総理は今回のスーダン情勢についてメッセージを出すべき
有本)申し上げておきたいのは、RSFが本当にすごい集団であり、いまは一応停戦ということになりましたが、今後も激しい戦闘が続く可能性があるということです。
飯田)岸田総理は大型連休の際にアフリカを歴訪する予定ですが、これについてもメッセージを出さないといけない。
有本)そうでしょうね。
ジブチに自衛隊の拠点があってよかった
有本)何年か前、ジブチに自衛隊の拠点を置いたではないですか。第2次安倍政権のときでしたが、よかったですよね。
飯田)本当ですね。当時は海賊対処のために置きましたけれど。
自衛隊法の84条では、基本的に邦人を輸送できても救出はできない
有本)一方で、今回は45人を救出できましたが、2021年夏にアフガニスタンでタリバンが全土を制圧したとき、オペレーションが上手くいかなかったことがありました。
飯田)その反省で法律を変えたけれども、ということですか?
有本)でも抜本的には変わっていませんよね。自衛隊法の第84条では、基本的に救出はできません。輸送しかできないので、邦人をいろいろなところで救出するにはやはり限界があります。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。