キャスターの辛坊治郎が7月5日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。アメリカのワーナー・ブラザースが配給する映画「バービー」が、南シナ海の領有権を巡り中国の一方的な主張に沿った「九段線」を描いているとして、ベトナムで上映禁止になったことをについて、「最近のハリウッド映画は、中国市場におもねる商業主義があからさま過ぎる」と指摘した。
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The pink carpet event of ‘Barbie’ Margot Robbie attends the pink carpet event of ‘Barbie’ at Times Square on July 2nd in Seoul, South Korea. (PHOTO=OSEN)=クレジット:OSEN/共同通信イメージズ
中国が主権主張の「九段線」描かれる
複数のベトナムメディアは、バービー人形をテーマにしたアメリカ映画「バービー」の上映をベトナム当局が禁止したと報じた。中国側が一方的に主権を主張する南シナ海の「九段線」が描かれていることが原因という。
辛坊)ハリウッド映画にとって、中国は巨大市場です。このため、中国で上映できない映画は、商業的になかなか成功しません。ですから、中国という巨大市場を逃したくないという意思が配給側に働き、意図的に「九段線」を描き込んだ可能性はあると思います。
九段線を巡っては、ベトナムだけではなく、複数の国・地域が中国に反発しています。しかし、配給側にとっては、中国より人口が少なく、貧しい国・地域で上映できなくなるより、巨大市場の中国で上映できなくなるリスクのほうがはるかに大きいわけです。
とはいえ、最近のハリウッド映画には、この傾向が顕著です。ハリウッド映画はそもそも商業主義ですが、中国市場におもねる商業主義があからさま過ぎると感じます。