全国の受験生を応援する『おうえんしナイト』。今回は神奈川県横浜市にある、伊勢山皇大神宮にやってきました。伊勢神宮の遥拝殿として創建され、国家の最高神とされている天照大御神を御祭神とし、「関東のお伊勢さん」と親しまれている伊勢山皇大神宮にてランパンプスが合格祈願していきます。

今回は小林さんが体調不良で急遽欠席のため寺内さん一人で取材に挑みます！　果たしてツッコミ不在で取材は成功するのか！？

――さて、早速ですが、中に入って権禰宜の増田さんにお話を聞いてみましょう。

寺内：ランパンプスの寺内と申します。よろしくお願いします。

増田：増田です。よろしくお願いします。

寺内：「皇大神宮」って言葉を初めて聞いたんですけど、全国にあるものなんですか？

増田：皇大神宮自体は何社もございます。皆さんご存知の伊勢神宮の内宮も皇大神宮になります。

寺内：伊勢神宮から派生した神宮さんってことなんですか？

増田：伊勢神宮と同じ、天照大御神様をお祀りしている神社ということです。

寺内：改めて伊勢山皇大神宮の御由緒を聞かせていただいてもいいですか？

増田：横浜は昔、小さな漁村だったんですが、ペリー来航により、横浜に外国文化が入ってくることで、人が多く集まってきました。その結果、横浜はどんどん発展していきますが、その際に「日本人の心を忘れないように心のよりどころをつくりましょう」ということで、当時の神奈川県副知事が、国に依頼をしまして、伊勢山皇大神宮を国費で創建したわけなんですけど、その際に横浜の「総鎮守（そうちんじゅ）」として、神社をつくりたいということで、そこに見合う神様は天照大御神様だろうということになったと言われています。

寺内：総鎮守とはなんですか？

増田：横浜を守っている神様ということです。総鎮守のほかにも天照大御神様をお祀りしていることから「関東のお伊勢さん」とも言われたりしております。

寺内：総鎮守ってかっこいい！　いつか僕もそう呼ばれたい（笑）。

増田：（笑）。

寺内：そもそも国費で神社をつくることって結構あるんですか？

増田：なかなかないと思います。

寺内：ですよね。考えたことなかったけどすごい事ですね。

増田：当時、横浜にて遷座祭（せんざさい）として、神様をお迎えした最初のお祭りを3日間、盛大に行ったという記録が残っておりまして、それを語源として「江戸っ子は3代続かないと江戸っ子とは言わないけれど、はまっこは3日住めばはまっこ」なんて言葉が残りました。

寺内：本当に横浜に由緒ある神社なんですね！　外に150周年と書いたのぼりが出てますけど、歴史はどれくらいなんですか？

増田：令和2年に創建150年ということでのぼりを立てました。創建150年というと、どちらかというと新しい神社になってくるんですが、令和2年の150年の際には大祭を斎行させていただきました。

寺内：なるほど！　創建のきっかけが「外国文化入ってくる時に日本人の心よりどころとして」というものだから、わりかし新しい神社なんですね。先ほども少しお話が出ましたけど、伊勢神宮との関係はどんなものなんですか？

増田：天照大御神様、つまり、同じ神様をお祀りさせていただいていると言うところで「関東のお伊勢さん」と言われております。ただ、後ほどお参りしていただく伊勢山皇大神宮の本殿があるんですけど、お参りする方向の地図上の先へずーっと辿っていくと、実はそこが伊勢神宮になるんです。

寺内：えー！　なんと！　そっちの方向に向いてるんだ！

増田：ですので、伊勢山皇大神宮をお参りしながら、伊勢神宮さんもお参りしているということになっております。あとは伊勢神宮さんが20年に一度お宮を立て替えることはご存じですか？

寺内：いえ、初耳です。結構頻繁なんですね。

増田：伊勢神宮では20年毎に神様がお祀りされている社殿、神宝を新しくして神様に御遷りいただき、その際、古くなった社殿をバラバラにして全国の神社に分けるんです。伊勢神宮さんの内宮の天照大御神様をお祀りされている両脇に「西宝殿」「東宝殿」という宝物をお祀りしているお社があるんですけど、その「西宝殿」を丸ごと一棟、特別にいただき、それが今、伊勢山皇大神宮の本殿になっております。

寺内：一棟丸ごと！！　もうマブダチの関係ですね（笑）。

増田：（笑）。全国でもなかなか例のないことで、本当に有難い事です。

寺内：『おうえんしナイト』は受験生へ向けた企画なんですけど、合格祈願や学業にまつわることがあったりしますか？

増田：横浜の総鎮守・横浜の守り神でありますので、受験生に関わらず横浜市民の健康や発展というのは常にお祈りさせていただいております。受験生の合格祈願ももちろんお祈りしていただいております、その基礎となる「健康」の面でもお祈りしていただくのがいいのかな、と思います。

寺内：最後に受験生にメッセージをいただけますか？

増田：はい。伊勢山皇大神宮は4月になると桜の名所としても知られておりまして。

寺内：あら！　「サクラサク」だ！

増田：そうなんです。神社の社紋も桜になっております。それに因んで受験生の方向けに「さくら君合格絵馬」という桜の形をした絵馬がございます。それを皆さんに書いていただいて、正面の大きな桜の前に「さくら君合格絵馬専用の絵馬掛け所」を設置しておりますので、そちらに是非、奉納していただいければ、4月には皆さん「サクラサク」となれるかと。

寺内：絵馬を飾れば飾るほど桜が満開になってくるということですね！　お洒落なことしますね！　増田さんが考えたんですか？

増田：いえいえ、社内全体で考えました（笑）。

寺内：上質な企画会議が行われていますね！　ちなみにあんまり関係ないかもしれませんが、あの令和って額縁はなんなんですか？　気になってしまって（笑）。

増田：これは実際に例の会見で「令和」を書いた茂住菁邨さんに書いていただいたものになります。

寺内：ええ！　同じ人に！？　すごい。 本物の令和だ……まあ、偽物の令和なんてないか（笑）。

増田：次は社殿をご案内致します。宜しかったらさくら君合格絵馬も書かれていきますか？

寺内：是非、お願いします！　全国の受験生のために書かせて奉納させていただきます！

寺内：できました。一応、本日、体調不良の小林さんにもエールを送らせていただきました（笑）。それでは奉納させていただきます。全国の受験生へのエールを込めてね。

――ちょっと待ってください（笑）。

寺内：え？　どうしました。

――「全国」でなく「金国」になってます（笑）。

寺内：ほんとだ（笑）。これはさすがに恥ずかしい（笑）。では、参拝にいきましょう！

――直さないんですか？

寺内：逆に「金」なので縁起がよさそうだし、直さないほうがいいかと（笑）。

増田：こちらが本殿になります。廊下や階段などは神社で作成しましたが、このお社は伊勢神宮からそのまま頂きました。

寺内：上の茅葺（かやぶき）もですか？

増田：茅葺は神社で作成しましたが、横浜では消防法の関係で茅葺屋根は駄目なんですが、特別に許可をいただいて、伊勢神宮と同じ萱葺きという形で建設しました。

寺内：場所によってそういう規制もあるんですね。

増田：20年間、伊勢神宮で建てられていたものなので、柱などは3mm程度全部削って綺麗にしています。

寺内：20年で建て替えるって、もったいないような気もしますね。

増田：伊勢神宮が20年で建て替える理由には、諸説あって、例えば、材料の木材を全て「神宮林」という伊勢神宮の山から切り出すので、その入れ替えがだいたい20年に1度であるとか、社殿を作る職人の技術の伝承のため、20年に1度行わないと次に繋がっていかないなど、色々と云われています。

寺内：通過儀礼としても、ちゃんと確立しているんですね。そういうのがあるから全国に伊勢神宮で使われたものが行き渡るんですね。それにしても「一棟丸ごと」ってのがすごい！

増田：普段、私たちが伊勢神宮で、お参りする時は「西宝殿」は見えないんですよ。

寺内：だったら、こうやってお目にかかれる場所に来てもらえるのもありがたいですね。 ちなみに、伊勢山皇大神宮ではお祭りとかイベントとかあるんですか？

増田：現在本殿の左側の「杵築宮」というお社の建て替え工事をしておりますが、伊勢山の丘の下が「野毛」といいまして、飲食店がいっぱいある下町のような町ですが、そこの野毛地区の神様をお祀りしておりまして、その野毛のお祭りが8月20日、そして次の週にはお神輿も出ます。

寺内：夏祭りだ！　そこら辺練り歩くってことですか？　増田さんも野毛に飲みに行ったりするんですか？

増田：私ですか？　……はい。行きますね（笑）。

寺内：是非、ご一緒したい（笑）。それでは最後に受験生のために合格祈願をさせていただきます！

寺内：金国、いや、全国の受験生が合格しますように！

寺内：あと、一応、小林さんの体調が良くなりますように。

※御朱印をいただいた凛々しい顔の寺内氏。

――改めまして伊勢山皇大神宮のご感想をお願いします。

寺内：横浜を象徴する僕の憧れの「総鎮守」に行けたことは嬉しかったですね（笑）。増田さんもお話しやすくて、今まで出会った寺社仏閣関係者の中でも「近所のお兄ちゃん感」があって、ありがたかった（笑）。一緒に野毛に飲みに行きたかったです（笑）。もちろん、受験生のために合格祈願もしたんで、是非、近所の方は行ってみて僕が書いた「金国」の絵馬を探していただければ、きっと金運もアップするでしょう（笑）。

伊勢山皇大神宮は天照大御神横浜の総鎮守として地域を守りつつ、関東のお伊勢さんとして県外の方にも愛される素敵な神社でした。伊勢山皇大神宮をお参りすると、伊勢神宮もお参りすることになるとのことですので、お近くに立ち寄られた際は、是非、ご参拝してみてください。

さて、次回の『おうえんしナイト』は始まって以来の初の「農大」、東京農業大学・厚木キャンパスを取材してまいります。ご期待ください！

<伊勢山皇大神宮>
住所：〒220-0031 神奈川県横浜市西区宮崎町６４
HP：https://www.iseyama.jp/

『おうえんしナイト』では頑張る受験生を応援すべく、リスナーの皆様からのご意見や情報を募集しております。ランパンプスの二人に取材してほしい“あなたの街のおすすめスポット”や“合格祈願にまつわるスポット”など受験生に役立つ情報を特設サイトまでお寄せください。