受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
全国の受験生を応援する『おうえんしナイト』。今回は埼玉県坂戸市にある「五千頭の龍が昇る聖天宮(せいてんきゅう)」にやってきました。台湾から一流の宮大工を呼び寄せ、15年かけて建立した豪華絢爛な道教の建物でランパンプスが合格祈願をしてまいります!
寺内:すごい! キングダムの世界に入ったみたい!
小林:どこを見ても「ここ本当に日本?」って思っちゃいますね!
――さて、それでは中に入って広報のコウさんにお話を聞いてみましょう。
小林:吉本興業のランパンプスです。お願いいたします。
コウ:聖天宮のコウと言います。台湾人なので表記はカタカナで大丈夫です。
小林:さっそくですが「五千頭の龍が登る聖天宮」にはどういったご由緒があるんですか?
コウ:ここは台湾の神社になります。お寺さんよりお宮さんなので、名前も聖天宮です。中国読みになりますので「ぐう」ではなく「きゅう」になります。
小林:どういう神様を祀っているんですか?
コウ:日本では馴染みがないかもしれないですけど、道教の神様を祀っています。全て伝説の神様になります。御本尊が三尊おりまして、中央が天と地を作った神様、日本でいうところの伊弉諾尊(いざなぎのみこと)ですね。で、向かって右が道徳の神様で左が魂を助ける神様になります。
小林:神様って「3」が多いイメージがありますよね。
コウ:神様の世界には「陰と陽」がないので奇数なんですよ。
寺内:なるほど!
コウ:道教では陰と陽があるからこの世界は偶数になるという考え方になります。人から見ると神様も男女のどちらかにしか見れないですが、それは人が陰と陽を通っているからそう見えるのです。
寺内:なんか量子力学みたい! 台湾では道教が一般的なんですか?
コウ:そうですね。ルーツはもちろん中国ですが。聖天宮を台湾神社と言っているのは、建てた人が台湾人で、宮大工も台湾から呼び寄せて建立したからになります。中華圏にはこういった道教の建物がいっぱいありますよ。特徴としては、黄色い瓦と、反らした屋根になります。
小林:確かにジャンプ台みたいになってますね!
コウ:龍の飾りが多いのも特徴です。聖天宮には5000頭以上います。
寺内:日本のお寺とか神社と印象が全然違うのでびっくりしました。
コウ:道教では原色を多く使いますね。黄河文明では黄色が中心を意味します。ですので、黄色い瓦黄、黄色い屋根、そして、龍が飾ってあれば、台湾では神社になります。
寺内:本当に龍がたくさんいますが、上下関係とかはあるんですか?
コウ:龍は基本的に神様の使いなので上下関係はありません。デザインや色が変わったりはありますが、日本のように「龍神」という概念がないので、基本的に龍だけを祀ることは中国・台湾ではないんです。必ず神様がはっきり“どん”と存在していて、周りに龍や鳳凰、麒麟などの、縁起の良い伝説の動物がいるんです。
小林:そもそも、なんでまた台湾の神社を埼玉県の坂戸市に作られたんですか?
コウ:建主の台湾人の方の病気が良くなった恩返しとして建てたお宮さんになります。実は、台湾に建てる予定があったんですけど、お告げにより縁もゆかりもないこの場所に建てることになったんです。
寺内:お告げで坂戸に!?
コウ:本人が10年前ぐらい前に亡くなったので詳細は分かりませんが、具体的に地名、名前、方角、形もお告げがあったそうです。
寺内:方角というのは建てる方向ですか? つまり風水的なことですか?
コウ:もちろん基本的な風水には沿っていますが、神様のお告げなので風水を超越していますね。台湾では元々、個人で願掛けして神社を建てる風習があるんです。
寺内:どれもこんなに豪華なんですか?
コウ:聖天宮は個人にしてはめちゃくちゃ大きいですね。
寺内:え? 待って! 個人なんですか? その建てた方はもともとその道教に仕えていた人なんですか? それとも資産家とか?
コウ:中国との貿易で財を築いた方ですね。
寺内:かなりの予算がないと建てられないですよね。柱も彫刻がすごいし、1本だけでも結構な額になりそう。
コウ:詳しくは教えてもらってないんですが、運搬だけでも数億も掛かっていると聞いてます。
寺内:台湾から持ってきてるんですか?
コウ:彫刻は彫るだけでも日数がかかるので、現地で彫ってから待ってきています。
小林:きっと近所の人たちは「いったい何ができるんだ?」ってなってましたよね。王様でも移住してくるのかと思いますよ(笑)。
寺内:建立してからどれくらいなんですか?
コウ:今年で29年になります。建て始めの計画からだと大体45~50年ですね。
小林:台湾の方もいらっしゃったりするんですか?
コウ:日本の方のほうが多いですね。皆さん、真摯に参拝してくださっていますよ。
小林:参拝の仕方に日本との違いってあるんですか?
コウ:お線香を「持ったまま」お願いごとをします。お線香はお寺の印象が強いと思うんですが、台湾ではそうではないんです。火が付いたお線香を持ちながら、お願いごとをします。細かく具体的にお願いをするのも台湾の特徴で、例えば「商売繁盛」だけでなく、現状報告、商売の内容、そして、こういうことを一生懸命やってきましたよってアピールをしながらお願いをします。なので、台湾の神社では皆、じっくりと参拝されてますね。
小林:すごい行列になっちゃいそう!
小林:ところで僕、毎年、スカイツリーの下でやってる台湾祭り行くんですけど、台湾料理ってめちゃくちゃ美味しいですよね。台湾料理屋さんとか近くあるんですか?
コウ:それがないんですよ。
小林:絶対作った方がいいのに!
寺内:お祭りとかはやってるんですか?
コウ:年2回の太極拳祭りをしています。
寺内:鐘と太鼓があるじゃないですか? あれもそのときに鳴らすんですか?
コウ:祭りのときじゃなくて、毎日3時に鳴らしています。
寺内:お昼の?
小林:夜中の3時だと怖すぎんだろ!
小林:受験生がお参りする時にオススメの参拝方法を教えていただけますか?
コウ:やはり台湾式の、自分の今の気持ちも含めてお線香に真摯に託していただく参拝ですね。
小林:受験生に向けてメッセージがあればお願いします。
コウ:自分が掛けた時間だけが身になるので、ちゃんと睡眠をとって、勉強に集中ができるように頑張っていただきたいですね。もし時間ありましたら、気分転換にこういうところに来て、少し違った体験をして、リフレッシュして、また勉強に励むようにするといいんじゃないかと思います。
寺内:あ、コウさん……実は髪長いですか?
コウ:長いです(笑)。
寺内:それは道教ならではの「どんどん仙人に近づいていってる」っていう感じなんですか?
コウ:趣味です(笑)。
寺内:趣味なんだ(笑)!
小林:それでは参拝のほうをさせていただいてもよろしいですか?
コウ:是非。それでは向かいましょう!
小林:細かすぎる!!
コウ:石の透かし彫りですね。1つの石を削ってるんです。
小林:この像は寺内さんより大きいんじゃない?
寺内:いや、俺のが大きいんじゃないかな?
小林:高さ4メートルだよ(笑)!
コウ:この像も部品をくっつけたのではなくて、全部掘ってるんです。
寺内:え? 嘘でしょ!!
小林:めちゃくちゃお金かかるじゃん(小声)。
寺内:ちょっと待って! 天井も見て!
小林:これマジで数十億とかしますよね?
寺内:お告げ、やばいね(笑)。
コウ:天井は1万以上の部品を使って組んでます。八卦天井といって、占いと関係あるので、この下でおみくじをするんです。
寺内:おみくじをやらせてもらってもいいですか?
コウ:それではやり方を説明しますね。台湾式のおみくじは、ただ番号を引くだけではなく「この番号で良いかどうか」の許可がないといけないんです。その時に陰と陽を表す「これ」を用いるんですね。
コウ:「陽」が「始まり」、「陰」は「終り」、これを床に落としていただいて「陰と陰」が出た場合は番号の許可を得られないのでまた引き直しになります。「陽と陽」の場合は、まだ始まりの状態なので、番号そのままで繰り返しになります。つまり、必ず「陰と陽」が出るまで引き直しをしなければなりません。
小林:それではやらせていただきます! はい! 52番です!
コウ:その番号を覚えていただいて、番号を念じながらこれを床に落としてください。
小林:おお! 陰と陽が出た!
コウ:これでようやく「52番ですよ」っていうことになります。
寺内:これで許可ありってことなんだ! 二段階確認ですね。僕もやらせてください! これだ! 59番!
寺内:それでは、59番で私はいいんでしょうか? はいっ!
小林:「陽と陽」だからもう一回落とさないと!
寺内:本当に私は59番でいいのでしょうか?
小林:次は「陰と陰」! 番号から引き直しです(笑)。
寺内:なるほど。これで59番ではないって神様に教えてもらったってことになるんですね。
寺内:よし、改めて……これだ! 2番! 私は2番を引きたいです。迷ってない! 神様、お願いします!
小林:「陽と陽」、継続です(笑)。
寺内:もう1回……私は2番ですか?
小林:陰と陰(笑)! 引き直しです(笑)。
コウ:神様が探してくれていますね(笑)。
寺内:それじゃ……50番! 「神様50番を引かせてください!」 それっ!
小林:はい。「陽と陽」だからまた繰り返す(笑)。
寺内:僕は迷ってない(笑)。神様、50番を引かせてください……もういい加減(泣)。
小林:おー! 陰と陽!
寺内: 6回目でようやく! じゃあ私は50番です!
コウ:このやり方が台湾のおみくじの特徴なんです。
小林:これは面白いですね! それでは 52番と50番をお願いします。さて、僕の結果は……小凶(笑)。
寺内:一発で引いて小凶だって(笑)。
コウ:表に中国のことわざが書いてあって、裏に細かいことが書いてあります。
小林:えーと……3年泣かず飛ばす(笑)。まだ3年は売れないの?
コウ:凶は、不運の意味合いよりは、注意の呼びかけなので、注意すれば大丈夫ということですよ(笑)。
小林:注意すれば飛べると!
寺内;いや、3年飛べないってことを注意しろよってことだから「飛ぼうとするなよ」ってことかもよ(笑)。その点、私は6回も引いたから……えっと、何番だっけ?
小林:50番だよ! あんだけやったのに忘れるなよ!
寺内:さあさあ、引かせてもらいます。
寺内:おー!大吉!!
コウ:だいぶ迷いましたけどね(笑)。
寺内:迷った上での大吉は本物ですよ。「利を見ては義を思う」。 利益を得られるときこそ、それを得るのが正しいかどうかを考える。つまり、手前の利益を全て出すわけじゃなくて、義理をおもんばかると!
コウ:秩序があっての安定ですよってことですね。
寺内:私は秩序と安定です!
小林:まって僕のほうは「沈滞する様」って書いてある……。
寺内:沈み滞ってるじゃん(笑)。
小林:日本の神社だと、凶だったら結んで帰るとかあるんですけど、台湾式はどうなんですか?
コウ:台湾はおみくじを持って帰って読み直すのが特徴なんですよ。
寺内:これは楽しい! 長い線香もやってみたい!
コウ:それでは行きましょうか。
寺内:少し見慣れたけど、やっぱり置いてあるもの全てがすごいっすよね!
コウ:こちらも石を削っています。
小林:みんなが写真撮りたい気持ち分かるわ!
コウ:ちょうど、参拝される方がいらっしゃったので一緒に説明させていただきますね。ご覧ください。天井は高くて、珍しい形をしています。
コウ:台湾から宮大工を呼んできて15年以上かけて完成しました。横浜中華街、神戸にもありますが、ここが一番大きいです。お寺ではなく、日本の神社とも違って台湾の神社になります。よく本場で長い線香の参拝を見ますが、実はそれはお願いをしているところなんです。また、日本の神社と違って神様の形がはっきりと人の形になっております。あと特徴として龍が多いですね。5000頭以上います。あと最後、そちら、右の客間の奥のきれいな中国の椅子にも座っていただけます。ごゆっくりどうぞ。
寺内:それでは受験生のためにお参りさせていただきます。
コウ:こちらがお願いするためのお線香になります。願い事は細やかに。御本尊が三尊おりますので、お線香を1人3本お渡しします。ここに書いてありますが、お願い事はいくつでも構いませんが、内容が大事です。自分のこと、家族のこと、健康、仕事、詳しく現状報告をしながら、お願いすると御利益があります。お願いごとをする際は、お線香を持ったまま、この台の上に跪きます。そして、お願いされた方はお線香を3本まとめて立てます。その後に12回お辞儀をします。
寺内:あ、お供えについて説明書きがされてる。すごい! 台湾の学生は昼休みに弁当を供えて参拝のあと持ってかえるんだって。
小林:「冷めないように」って祈るのかな?
寺内:保温機能はないのよ(笑)。それにして全部見てるだけで時間かかるね。
小林:ちょっと旅行に来てる感じがしますね。
寺内:本当そう! 日本じゃないみたい。
小林:ありがとうございました。
寺内:すごく楽しかった!
――それでは感想をいただいていいですか?
小林:台湾神社ってどういうものなのかな、と思ってたら、もうめちゃくちゃ面白くて、豪華で、文化の違いを感じて、非常に衝撃を受けましたね。
寺内:しかも、個人が建てたってのがびっくり! 柱を運ぶだけでも数億って言ってたもんね。あと、コウさんが趣味で髪を伸ばしてるっていうところも衝撃を受けました。
小林:やめなさい(笑)。
寺内:1点だけ惜しいなあと思ったのは駐車場にルーローハンのキッチンカーがなかったことだけかな(笑)。
小林:あったら絶対食べてる! だから、僕はスカイツリーの下でやる台湾祭りに今年も行くことが決定しました(笑)。あと、あれだけ「具体的にお願いをしてください」って、しっかり時間かけてお願いしたから、自分の中で整理できた感じがしたね。「何が本当にお願いしたいことなんだ」っていうことが、聖天宮に来て、より自分の中ではっきりしました。
寺内:具体的にしなさいって言われると、自分の中で整えるからね。しかも12回お辞儀。受験生にもぴったりだと思う。志望校だとか勉強の仕方だとか整理できるよ。あと、あのおみくじ! 私、6回投げましたからね。ようよう、いんいん、ようよう、いんよう! ってなって大吉いただきました! 小林さんは「3年鳴かず飛ばず」だってね(笑)。
小林:……もう来ません(笑)。いや、でもテーマパークみたいに楽しかった。
寺内:受験生に限らず、どんな方でも「五千頭の龍が昇る聖天宮」はおすすめです!
絢爛豪華で異国情緒あふれた「五千頭の龍が昇る聖天宮」は御利益もありながらテーマパークのように楽しめる素敵な台湾神社でした。受験の息抜きを兼ねて、お近くに立ち寄られた際は、是非、ご参拝してみてください。
さて、次回の『おうえんしナイト』は始まって以来の初の「音大」、東邦音楽大学にて取材してまいります。ご期待ください!
<五千頭の龍が昇る聖天宮>
住所:〒350-0209 埼玉県坂戸市塚越51-1
HP:https://www.seitenkyu.com
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