キャスターの辛坊治郎が7月12日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。北朝鮮が同日朝に発射した弾道ミサイルは74分間飛行し、最高高度が約6000キロを超えるとみられることを巡り、「威嚇対象はアメリカで、日本を全く意識していない」と解説した。
防衛省によると、北朝鮮は12日午前9時59分ごろ、少なくとも1発の弾道ミサイルを発射した。防衛省は、このミサイルについて、北海道の奥尻島の西約250キロの日本の排他的経済水域(EEZ)の外側の日本海に落下したと推定されると発表した。飛行時間は74分間とみられ、過去最長となる。
辛坊)北朝鮮が打ち上げる弾道ミサイルには、飛行距離の短いものと長いものなど、さまざまなタイプがあります。ただ、12日朝に発射した弾道ミサイルは、日本の安全保障上はあまり関係ありません。
過去に北朝鮮が発射した弾道ミサイルの中で飛行距離が最も長かったのは、2022年3月24日に発射したものです。この弾道ミサイルは71分間飛行しました。
これに対し、今回の弾道ミサイルの飛行時間は、防衛省が明らかにしたところでは74分間ですから、過去最長となります。昨年3月に発射した弾道ミサイルより、今回のものは高性能だということです。
今回の弾道ミサイルは、通常より高い角度で上へ打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射された可能性があります。防衛省は、最高高度が約6000キロを超えると推定しています。ということは、北朝鮮がこの弾道ミサイルを低い角度で発射すれば、アメリカ全土に楽に到達する性能を持っているといえます。そういう意味では、今回の弾道ミサイルは相当な技術力をもってつくられ、発射されたということです。
今回の弾道ミサイルで威嚇効果を狙った対象はアメリカであり、「アメリカに到達する弾道ミサイルを持っているんだぞ」ということをアピールするための発射です。今回の弾道ミサイルに関していうと、北朝鮮は日本を(威嚇効果を狙った対象として)全く意識していないですね。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)