『北朝鮮の拉致などない』と言っていた大手新聞のきょうの紙面に辛坊治郎憤怒「どの面を下げて……」

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キャスターの辛坊治郎氏が11月15日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。北朝鮮による日本人拉致問題について述べた。

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(56)=拉致当時(13)=の写真展が13日、横浜市戸塚区の区民文化センターで始まった。昨年6月に87歳で亡くなっためぐみさんの父、滋さんが撮影した写真を中心に、めぐみさんが子供のころに書いた書き初めや、当時の新聞報道などが紹介されている。横田めぐみさんの写真展を見る母の早紀江さん =2021年8月13日午後、横浜市戸塚区(代表撮影) 写真提供:産経新聞社

画像を見る(全2枚) 北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(56)=拉致当時(13)=の写真展が13日、横浜市戸塚区の区民文化センターで始まった。昨年6月に87歳で亡くなっためぐみさんの父、滋さんが撮影した写真を中心に、めぐみさんが子供のころに書いた書き初めや、当時の新聞報道などが紹介されている。横田めぐみさんの写真展を見る母の早紀江さん =2021年8月13日午後、横浜市戸塚区(代表撮影) 写真提供:産経新聞社

拉致問題担当大臣を兼務する松野官房長官は11月14日に新潟市を訪れ、1977年11月15日に横田めぐみさんが北朝鮮の工作員に連れ去られた現場周辺を視察した。松野官房長官は、問題解決に向けてはトップ同士の直接交渉が大事だとした上で、内閣を挙げて進んでいきたいと語った。

辛坊)もうあれから44年、1977年11月15日、まさに今日です。私は横田めぐみさんが拉致された海岸に取材に行きました。当時横田さんが住んでいらしたお家も確認しました。海岸線まで歩いてこのぐらいの距離なのだなと。日本海に面した海岸線なのですが、あそこの海岸まで当時北朝鮮の漁船に扮した工作船のようなものが入っていて、あの海岸に着岸してたまたま近所を歩いていただけの女子中学生を拉致して連れていく、というようなことが現実に1970年代の後半に起きていたのだということを目の前にして、なんとも「言葉を失う」というのはこのようなときにしか使えないのではないかというぐらい強烈な印象がありました。

このようにして大きな声で言えるようになったのは、2002年の小泉訪朝以降です。1977年に拉致されてから25年間、北朝鮮が拉致に関与しているというようなことを仄めかそうものならクレームが殺到して吊し上げにされて大変なことになりました。現実にいまのメディアで、「横田めぐみさんが拉致されてから44年です」というようなことを堂々と書いている一部の大手新聞などは「北朝鮮が拉致などするはずがない」というようなことを主導していましたから、どの面を下げてその記事を書くのかと、今日新聞を開けて怒りに震えました。私が怒りに震えたからといって物事が解決するわけではないのですが、いまでも同じような間違いは山ほどしていますからね。

ではこの問題を解決するためにはどうすればいいのか。「やはり対話をしっかりとしていかなければいけない」という人がいます。私の知り合いの人でも「とにかく対話が必要なのだ」と言うのですが、いやいや、完全に情報が統制されている国。「対話が必要」といっても、どのように対話をするのだという話なのです。「北朝鮮の人は非常に困っているから太陽光発電をプレゼントしようと思っているのです」と言う人もいますが、その太陽光発電が一般の庶民に行き渡るはずがないだろう、という当たり前の想像力の働かない人が、日本国内にこれだけ情報が氾濫していて、山ほどいるということにものすごい絶望感があります。

いちばんの解決の近道は、北朝鮮の現体制が崩壊して人々も含めて救い出すというような方向性の発想でないと無理なのではないでしょうか。この問題をずっとウォッチしてきて、何もすることができないやり切れなさと共に思います。これがアメリカなら、どこかのタイミングで実力行使に踏み切っていますよね。実力行使以外で取り返す方法がないと判断したら、ではどのように実力行使をするのか、特殊部隊をどのタイミングでどこに送り込むのか。それで助け出せるとは限りませんが、国家の責任として日本国民を救い出すのだという発想が必要なのですが、その発想自体がないというか、発想すること自体が日本国内で問題意識されるという時代が2002年の小泉訪朝まで続いた。2002年の小泉訪朝は、その事実に日本国民に目を向けさせたという意味においては、歴史的な偉業だったと私は思います。

だからこそ、いま時間との戦いになってきているので、何をすればいいのかということをまず正しい現状認識から始めて考えなければいけません。

夫の滋さんの死去を受け、息子の拓也さん(左)、哲也さん(右)と記者会見する横田早紀江さん=2020年6月9日午後、国会 写真提供:共同通信社

増山さやかアナウンサー)(めぐみさんの)お母さんもおっしゃっていましたが、一刻も早くという願いが被害者の方々にはありますからね。

辛坊)2002年の小泉訪朝で実際に拉致被害者の方が5人帰国されて、それが2004年ですからね。それからだって17年。韓国に対しては日韓条約で賠償金を支払っていますが、北朝鮮には賠償金も支払っていないし国交も回復していないので話し合いができないのだ、というような主張をする人もいます。

では、いま北朝鮮と国交を回復しましょうということになったら、当然いまのレートでいうならば兆の単位の賠償金の話が浮上するでしょう。北朝鮮にこれだけの賠償金を日本が提供するということは、過去20年間北朝鮮がやってきたことを見るとどうなるかわかります。2006年に核実験をはじめて行なって、それから連続して核実験を行なって、いまおそらくミサイル搭載可能な小型の核弾頭とミサイル実験も何度も繰り返していますから、日本がお金を払っても、間違いなく核ミサイル開発に使われるということがわかっている。では、この状況の中でお金を払って物事を解決できるのかというと、そのような方向性の話ではありません。話し合いをして解決をしろというのは、言うのは簡単ですが、本気で解決を考えている人が口にするようなことでもないのではないかと思うのです。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 ※月曜日のみ17時35分まで

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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