辛坊治郎が7月24日(月)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』に出演。鮮魚店主が商品箱の結束バンドなどを切るための十徳ナイフを、帰宅途中に所持していたとして、軽犯罪法違反で起訴された事件について「この人、無罪」と持論を述べた。
『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』月~木曜日 15時30分~17時30分 生放送
2021年12月、鮮魚店主が大阪市内を帰宅途中、仕入れた魚などが入る商品箱の結束バンド等を切るのに使う十徳ナイフを所持していたとして、軽犯罪法違反(凶器携帯)の罪に問われた事件。大阪簡易裁判所は今年1月、「かなりの期間、普段の仕事や日常生活でナイフを使っていなかった」などとして、科料9900円の有罪判決を言い渡した。店主側は「仕入れの際、商品の箱にかけてあった結束バンドを切るのに使っていた」として無罪を主張しており、8月1日、大阪高等裁判所で控訴審判決が言い渡される。
このニュースについて「根本問題として思う」と切り出した辛坊は、「刑法って何のために必要かというと、犯罪を犯すとちゃんと厳しく処罰するぞと。犯した罪に応じて、罰を受けなければならない」との懲罰的な意味合いに加え、「近代刑法は教育刑と言って、犯罪者が二度と犯罪に走らないように、教育的な指導をするためのものである」と解説。「刑法ってやつは、犯罪を防ぐためにあるものであって、犯罪性のない人を犯罪者に仕立て上げるものではない」と言及した。さらに、「その観点から考えたときに、鮮魚店の店主がたまたま色々パッケージを切るために持っていたナイフが見つかったからと言って、その人間を犯罪者として処罰することが適当か」と疑問を投げかけた。
その上で「日本の警察とか検察とか、特に一審の裁判官とか。こんなもの、一審の裁判官が“こんなもの犯罪にすべきじゃないだろ”って言う、私はそういう常識的な判断が下されるべきだと思うんだけど、ところが日本の地裁の判事は、そういう常識的な判断、つまり警察・検察が犯罪者として取り締まって刑事裁判が始まったようなケースにおいて、有罪を出さないと出世に響く」と持論を展開。日本の刑事裁判の有罪率などに触れ、「私の常識からすると、この人、無罪ですけどね」と述べた。
今回の一審判決に照らすと、例えば週末にキャンプで使用するためにナイフを車に積んでいて、週明け月曜に車から下ろし忘れた状態で警察の検問や職務質問に引っかかった場合、「十分、捕まる可能性がある」とも警告。
「健全な市民を犯罪者に仕立てるためのツールとして、法律を使ってはいけない」と思いを語った。
■番組タイトル:ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』
■放送日時:毎週 月~木曜日 15時30分~17時30分
■パーソナリティ:辛坊治郎
■アシスタント:増山さやかアナウンサー(月~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)
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■ハッシュタグ:#辛坊治郎ズーム
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)