BRICS首脳会議 「世界の基軸通貨がドルから変わる」堀潤が指摘
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ジャーナリストの堀潤が8月22日、ニッポン放送「ズーム そこまで言うか!」に出演(夏休み中の辛坊治郎の代演)。同日、南アフリカで始まったBRICS=中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカの5か国でつくる国際的な枠組の首脳会議について触れ、今後、世界の基軸通貨がドルではなくなっていく可能性を指摘した。
BRICS首脳会議は22日、南アフリカの最大都市ヨハネスブルクで始まった。会期は24日までで、アフリカ諸国との連携強化や加盟国の拡大などが主な議論のテーマとなっている。
堀)この BRICSが今注目されている大きな理由というのは、軍事面においても、経済規模においても、人口面においても、貨幣のあり方についても、これから大きく世界を変える、新しい秩序が生まれるかもしれないからなんですね。すでに現在の BRICS だけで、世界の総面積の約26%、総人口のうち約42%、GDP 2021年の合計でいうと世界の25%を占めるということなんです。
今回の BRICSのさらなる注目は、ここに入りたいという国が20カ国以上エントリーされていまして、これは中国の呼びかけで2019年に「BRICSはもう、この5カ国だけの枠組みだけではなくて拡大したらどうだ」という提案がありまして。「じゃあ、うちも入りたいです」と手を上げた国が多かったんですね。
今回の BRICSにオブザーバー的な形で参加をしたいという国々は、もうすでに40以上ありまして、すごいアライアンスになろうとしているんですね。
その中でも注目を集めているのが、産油国なんですよ。BRICSにサウジアラビアとかアラブ首長国連邦とか、そのほかバーレーン、エジプト、アルジェリアなどが 加盟する可能性が出てきたということで、このアラブ5カ国だけで世界の原油市場の6割を占めるものなんですね。
もしこれらのすべてが加盟すると、(原油の)供給量でいうと90%掌握できるということで、これ何が起きるかというと、これらの国々は基本的な通貨はドルじゃない。
ですから、ドル以外でエネルギーを決済するっていう市場が出来上がるということなんです。そうすると、今は世界の基軸通貨は米ドルですから、そうなってきた時に主導権を握る中国人民元であったりとか、もしくは BRICSの共通通貨を作ろうというような提案も出てきたりとかもしている。
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今の世界のマネー資本主義を根幹から変えていくような新しい秩序が、今回の BRICS首脳会議を経て生まれる可能性が出てきた。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)