新興5カ国BRICS~日本の世界での役割は緩衝材

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月26日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。新興5カ国BRICSと日本の世界への役割について解説した。

日本は政治の安定を保ち国際情勢のなかで緩衝材となる

ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ。それらの頭文字を並べるとBRICS(ブリックス)となる。この新興5カ国の首脳会議が昨日南アフリカで開幕した。中国の習近平国家主席は演説のなかで、「我々は多国間主義を堅持する必要がある」と訴え、アメリカのトランプ政権を牽制。5カ国首脳は経済や安全保障などを話し合い、宣言文をまとめる。

飯田)習近平さんは中東からアフリカを歴訪して、目的地の南アフリカで首脳会議に参加。そこで大演説をしたようです。以前はBRICSは注目されていましたが、いまはどうですか?

鈴木)たまたま公明党の井上幹事長と連立政権や今後について取材中に、井上さんがBRICSについて話していました。「政権の安定が必要。なぜ必要かというと、国際情勢が大変な時代になっているから」と言っていました。僕は安全保障のことかと思ったら、「安全保障もそうだけど、実は経済。そこが大変な局面に来ている。だから、日本は政治の安定を保って、そこに日本の役目を果たさなければならない」と話したのです。1つは、アメリカ(トランプ)とEUの関係。ここも経済、貿易でいろいろ起きています。日本がそこにどう関わるか。非常に重要な役目で、安倍さんもEUといろいろやっていますよね。そこに日本の緩衝材、バランサーとしての役割がある。

BRICSのなかで中国とロシアが国際経済に強く関わってくる

鈴木)同じように言っていたのが、BRICSなのです。なかでも、中国です。やはり考えてみれば、BRICSというより中国とアメリカですよね。だから、日本はそのなかで中国とアメリカの間でどういう経済的役割を果たし、どう関わっていくのか、非常に大きな役目がある。ロシアも入っています。ロシアも日本とこれまでにないくらいやってきている。「政治を安定させることで、特に経済に関して、国際情勢のなかで日本の役割は大きくなる」と言っていました。
そういう意味では、今度のBRICSは米中の構図のなかで常に動きを見ていく必要があると思います。

飯田)以前のイージスアショアの話にもありましたが、アメリカとの方が、経済の形も同じところが多いけれど完全に一致するわけではない。その真ん中にいて、どう国益を最大化させるか。

鈴木)そうですね。その場合言うべきことは、トランプ大統領に対してでも、安倍さんは言わなければならない場面も出てきます。難しい立ち位置ですが、日本の役目はそういう役割になっていくと思います。

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