朝鮮人民軍をロシア派遣か 「あっても不思議はない」専門家が解説 ~金正恩氏、プーチン大統領と会談計画

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国際問題アナリストで元国連安全保障理事会・北朝鮮制裁委員会専門家パネル委員の古川勝久氏が9月6日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が9月中にロシアを訪問し、プーチン大統領と会談してウクライナ侵略を続けるロシアへの兵器供与などについて協議するとみられることを巡り、朝鮮人民軍のロシア派遣についても「あっても不思議はない」と解説した。

ロシア極東ウラジオストクで握手するプーチン大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(ロシア・ウラジオストク)=2019年4月25日 写真提供:時事通信

ロシア極東ウラジオストクで握手するプーチン大統領(右)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(ロシア・ウラジオストク)=2019年4月25日 写真提供:時事通信

ニューヨーク・タイムズは4日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が9月中にロシアを訪問し、プーチン大統領との会談を計画していると報じた。プーチン大統領が北朝鮮から砲弾や対戦車ミサイルの供与を望んでいるのに対し、金総書記はロシアから衛星や原子力潜水艦の技術の提供のほか、食糧支援を望んでいると報じている。

辛坊)ウクライナ侵攻を続けるロシアは自国軍だけでは兵力が足りず困っていて、北朝鮮人民軍の兵士を喉から手が出るほどほしいのではないでしょうか。金正恩総書記にしても、自国の存在価値を上げるために、北朝鮮人民軍をプーチン大統領に差し出す可能性があるのではないかと思えます。

古川)あっても不思議はないとみています。ロシアによるウクライナ侵攻が始まった直後から、北朝鮮は「ロシアと戦略的および戦術的な協力関係を進化させる」と発信しています。一方、ロシアもそれに呼応する言葉を使い始め、既に定着しています。

ただ、この言葉は本来、ロシアにとって絶対に使ってはいけないものでした。なぜならば、国連安全保障理事会決議で武器を使った訓練や協力などは禁止されているからです。しかしウクライナ侵攻後、ロシアは平気で使うようになりました。

ロシアは、7月に平壌で行われた朝鮮戦争の休戦協定締結70年を記念した北朝鮮の軍事パレードに、ショイグ国防相をわざわざ参列させました。こうしたロシアの一連の行動を見ていると、ロシアはウクライナ侵攻で切羽詰まっていると思います。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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