神戸学院大経済学教授でウクライナ研究会会長の岡部芳彦氏が10月3日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。日本維新の会が鈴木宗男参院議員がウクライナへの侵攻を続けるロシアを訪問したことを巡り、「会った相手はアジア担当の外務次官。ポジショントークだろう」と解説した。
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首相官邸で北方領土問題の解決に関する岸田文雄首相への要請に臨む日本維新の会の鈴木宗男氏=2023年6月13日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社
党に届け出ずにロシアへ渡航したとして、日本維新の会が鈴木宗男参院議員の処分を検討していることが3日、分かった。党幹部は取材に対し、「ルールとして定めていた海外渡航の際の届け出はない。国会議員団の副代表を務める鈴木氏の責任は軽くない」と答えた。
岡部)これまでの問題としていえることは、ロシアと交流している日本の政治家がロシアの政府高官と個人的なつながりが実はなかったことなんです。鈴木宗男氏のロシ訪問は、ある意味では“立派なこと”だと言えるかもしれません。
例えば安倍晋三元首相とロシアのプーチン大統領の仲が良いと言われても、それは首相と大統領の関係上によるポジショントークに過ぎなかったわけです。日本の国会議員で個人的なつながりをロシアと国会議員と持っている人は、ほとんどいません。
鈴木氏の訪露は、手続き論や党の許可を得ていないといった問題はあるのかもしれませんが、こうした日露間で何かしらの関係をつなぐということは、ありかなと思います。
鈴木氏はロシアの外務次官と会っています。相手の外務次官はアジア担当です。ですから、どちらかというと、これもポジショントークで会ったのかなと思っています。