全国の受験生を応援する『おうえんしナイト』、今回は群馬県前橋市にやってきました。赤城大明神を御祭神とし、赤城山の峰々の神々をお祀りしている赤城神社にてランパンプスが受験生のために合格祈願をしました！

――それでは早速ですが宮司の塩原康弘（しおばらやすひろ）さんにお話を聞いてみましょう。

塩原：塩原と申します。よろしくお願いします。

小林：初めまして。吉本興業のランパンプスの小林です。

寺内：寺内です。よろしくお願いいたします。それにしても、ひんやりしますね。

塩原：標高が高くて1400ｍほどあるんですよ。ですので、真夏でも群馬の前橋の中心部とここでは10℃違います。

寺内：あら、過ごしやすい！　あ、でも、その分、冬は結構寒かったりするんですか？

塩原：おっしゃる通りですね。寒い時は－15℃くらいになりますね。湖の氷も40cmぐらい張ります。皆さん、湖の氷上で穴を開けてワカサギ釣りをしてますよ。

寺内：ワカサギがいるんですね！　楽しそう！

小林：それでは改めまして、赤城神社の御由緒や創建の歴史などをお伺いできますか？

塩原：赤城神社は御神体がこの赤城山と湖なんです。

寺内：えー！　山と湖が御神体なんですか！

塩原：天皇陛下や武将をお祀りしているような信仰よりも古い信仰になります。

小林：アミニズム(※その土地に長く住み着いている精霊や、その土地の自然に親しみを持って尊ぶこと)的な感じですか？

塩原：自然崇拝や原始山岳信仰といって、山の神様を拝んで平和を願うんです。皆さんが一番お願いしていたのは、地域の平和と農業です。豊作になりますようにということですね。神社の目の前に広がっている湖がありますよね？　この水が関東平野から東京の方まで流れていって、農耕用水になるんです。それで、お米を作ったり、いろいろな食物を作るということで「恵みの神様」だと信仰されているんです。人間の生活に必要な水ですね。

寺内：関東一体の源となっているんですね。

塩原：もう一つあるのが「女性」の信仰です。桃太郎のお話では、おばあさんが川へ洗濯に行くと桃が流れてきて、そこから赤ちゃんが生まれます。これは山の神様から流れる水が命を運んでくるというような信仰なんです。

寺内：もともとはそうなんだ！

塩原：山の神様に命を頂いて、亡くなると、また山へ返す。御霊・魂が山へ帰るという信仰の表れですね。

小林：いつ頃から赤城の信仰はあるんでしょうか？

塩原：はっきりしたことは分からないですけれども縄文時代の後期、もしくは弥生時代だと思います。

小林：うわ！　想像を絶しますね。

塩原：どちらにせよ農耕が盛んになる時期に信仰され始めたと思われます。

寺内：社が建った時期もよくわかってないってことですか？

塩原：神社の建物ができ始めたのは、仏教が日本へ入ってきてからと言われています。それ以前は大きな木に神様を呼んでお祭りをしたり、大きな岩に神様をお呼びしたりするような形をとっておりまして、かつては建物はなかったんです。

寺内：木とか岩にお神様を宿してたんですね。

小林：信仰自体はもうわからないくらい昔からあって、もともと神聖だったところに、仏教が入ってきて神社が建ったと。僕ら、色んな都道府県の神社とかお寺さんとか行かせてもらうんですけれども、信仰するものが山と湖というのは初めて聞きましたね。

塩原：海の近くですと島になったりします。そういうところに神様は普段住んでおられて、お祭りをする時に神様を呼んで、例えば豊作祈願をして、終わると、また山や島へお帰りいただくという信仰形態なんです。

小林：そこから後々に武将などが信仰の対象に足されていくんですね。山と湖以外にも赤城神社で信仰されているものっていうのはあるんですか？

塩原：他の神社と同じように古事記とか日本書紀に出てくるような神様ですね。例えば、ここは湖ですから湖の神様をお祀りしたりしています。新しいところでは江戸時代になるんですが――

寺内：ちょっと待ってください！　新しいところで江戸時代って（笑）。

塩原：比較的新しいところですね（笑）。

小林：やっぱり覚えていらっしゃるんですか？

寺内：いやいや、塩原さんがずっと生きてるわけじゃないから（笑）。

塩原：江戸時代に、前橋城の殿様であった酒井雅楽守が徳川家康公をお祀りしました。江戸幕府初代の将軍ですから、皆さん非常に重きを置かれていて、それがだんだんと神格化されてきて「文武の神様」としてお祀りされたのです。特に武道の神様として有名で、流鏑馬、弓、居合抜刀、そういったものを奉納されたことが多かったのです。今でもその頃の流れで小笠原流という弓と流鏑馬の流派の方々が毎年ご奉納に来ていただいていますね。

小林：そういったお祭りは夏にやられるんですか？　冬はさすがに寒いですし（笑）。

塩原：さらに秋祭りの時期になりますと台風が来るので、夏に開催しておりますね。

寺内：先ほど、ちらっとお守りのところを見てきたんですけど、御朱印帳に姫が書いてあったんですが、この姫はどなたなんですか？

※赤城神社に向かう休憩所にあった赤城姫の顔はめパネルを試す小林氏。

塩原：赤城姫というお姫様ですね。この湖の女神様として信仰されてきた神様で、女性の願い事を叶えてくれるという伝説があります。

寺内：安産祈願とかですか？

塩原：お授け・安産や家内安全など、女性の願いを叶えてくださるということでございます。

※負けじと顔をはめる寺内氏。

小林：合格祈願の神様もいらっしゃるんですか？

塩原：先ほどお話したように徳川家康公は武道と学問の神様としても信仰されております。また、菅原道真公もお祀りされておりますので、これからのシーズンには合格祈願に受験生もたくさんいらしていただいています。

小林：それにしても、すごい山道だったんですが、塩原さんはここに住んでいらっしゃるんですか？

塩原：いや、毎日通っていますよ。

小林：大丈夫ですか（笑）？　だって、途中トランポリン乗ってるぐらい弾む道がありましたよ！

塩原：信号も、渋滞もないですから、意外と速く着きますよ（笑）。

寺内：暗くなったら帰るのも危なそうですけど、もう慣れたもんですか？

塩原：そうですね。この辺には鹿や猪が出るので、その辺だけは注意して走ったりしてます。夜になりますと境内では鹿が走り回ってますよ。

小林：やっぱりキックボードで帰られる？

寺内：なんでだよ！

塩原：それくらい若いと良いんですけど（笑）。

寺内：それにしてもさっきちょっと見たんですが、湖がすごく綺麗ですね。水がすごい透き通ってました。

塩原：今日は霧が出ていて残念なんですけどね。この裏に行かれて、足音がすると鯉が沢山集まっていきますね。

寺内：鯉の餌もありましたね。

※取材後、鯉と鴨に餌をあげるランパンプス。

小林：他に赤城神社の見所を教えていただけますか？

塩原：やはり景色ですね。ここはカルデラ湖の真ん中ですので、周りの山々が春夏秋冬で、紅葉があったり、花が咲いたりと姿を変えるんです。だから、昔の方々は景色を見て、本当に神様の山だと感じていたのかもしれないですね。

寺内：季節の訪れを教えてくれるってことですね。

小林：あら。オシャレなこと言って！

寺内：山や湖に神様を感じるっていうその意味がわかりました。

塩原：素晴らしいお言葉ですね（笑）。

寺内：ありがとうございます。

小林：なんかすいません（笑）。

寺内：全然関係ないんですけど、塩原さんの肌ツヤがめちゃくちゃ良いのですが、秘訣とかあるんですか（笑）？

塩原：いえいえ、何もしてないですよ（笑）。

小林：やはり湖の力ですかね？

塩原：今、湖の逸話で1つ、思い出したんですけど、霧がまいている日は湖の神様の赤城姫が沐浴をされる日らしいんです。

ランパンプス：あら！！

小林：てことは、今日は沐浴されているんですね。

寺内：それって混浴ですかね？

塩原：専用のお風呂だと思いますよ（笑）。

寺内：専用だったかー。

※濃い霧に包まれた湖周辺で赤城姫を探す寺内氏。

小林：最後に、受験生に向けて応援のメッセージなどいただけますか？

塩原：皆さん、きっと今までたくさん勉強されているから、やっぱり一番は健康に気をつけていただいて、本番に風邪とか病気にならないようにしていただければ。あとは一生懸命勉強されてきているので落ち着いて試験に臨めば実力を発揮できると思います。

小林：ありがとうございます。寺内さん、何かお返しの一言があれば。

寺内：本当に今までの成果を出せるように本番に臨みたいと思います！

小林：なんか受けるんですか？

寺内：いや、なんも（笑）。

寺内：それでは改めて湖のほうへ行かせていただきますね。

塩原：是非、行きましょう。それにしてもお二人はお話が素晴らしいですね、

寺内：そうなんですよ（笑）！

塩原：私は申し訳ないですけど、お笑い系とかに疎いのですが、職員に聞いたらランパンプスさんのことを知ってる職員がいましたよ。

小林：あら、ほんとですか？　ありがとうございます！

寺内：だったらもうちょっと歓迎してくれてよかったなぁ……・いえいえ（笑）。本当にありがとうございます。

塩原：皆、シャイなんです（笑）。

※カヤックが浮かぶ湖。奥に対岸の鳥居が見える。少し霧が晴れてきた時に撮影。

塩原：以前は湖の反対側に社があったんです。近くにスキー場ができて、木を伐採してしまったもので、台風の時、土石流が神社に流れ込んできてしまったんです。

小林：なんてことするんだ！

塩原：それと、湖の向こう側にも、今は霧で見えないんですが、石宮と鳥居がありまして、そこ弁財天という仏教の女性の守り神をお祀りしており、赤城姫も一緒にお祀りしております。

小林：本当に晴れてりゃよかったなあ。晴れているときにまた来させていただきますね。

寺内：本当にありがとうございました！

塩原：こちらこそありがとうございました。

――改めて赤城神社はいかがでしたか？

小林：まず寒かったです（笑）。9月とはいえ、まだ残暑が残るっているかと思いきや、非常に涼しかったですね。 こういうところも信仰が集まる理由というか、神聖な場所に感じるんだろうなと思いました。

寺内：縄文時代から由緒があって、さらに家康公が最近なんだもんね（笑）。歴史がすごいよね。

小林：あとパワースポット感が良かった！　元々神聖な場所に神社が建ったからわけだから当たり前かもしれないけど。

寺内：山を一つ越えて来る価値はあるよね。霧が出ていて残念だったけど、女神様の沐浴に立ち会えるなんて逆に貴重な経験できたしね。また改めて晴れている日に、紅葉や花火を見に来たいなって思いました。

小林：それでは寺内さん、最後に一言お願いします！

寺内：さゆりさん！　頑張ります！

小林：職員の中に、お笑い好きな方がいらっしゃったからね（笑）。

寺内：僕らのこと知ってくださっていて、初めて「絵馬にサインください」って言われました（笑）。名前は言えないけど「赤城大明神をお参りして売れた芸人さんもいらっしゃるので頑張ってください」って言われたんで、頑張りましょう。

小林：頑張ります！　ってか受験生を応援しなさい！

赤城神社は原始山岳信仰をする大自然に囲まれたパワースポットでした。受験生はもちろん、女性の願いを叶えてくれる女神様もいらっしゃるので、お近くに立ち寄られた際は、是非、ご参拝してください。

さて、次回の『おうえんしナイト』は初めての「医学部」を擁する群馬大学にて取材をしてまいります。ご期待ください！

<赤城神社>
住所：〒371-0101群馬県前橋市富士見町赤城山 4-2
HP：http://akagijinja.jp/

『おうえんしナイト』では頑張る受験生を応援すべく、リスナーの皆様からのご意見や情報を募集しております。ランパンプスの二人に取材してほしい“あなたの街のおすすめスポット”や“合格祈願にまつわるスポット”など受験生に役立つ情報を特設サイトまでお寄せください。