緊迫化する中東情勢 「日本人に問題の理解が不足している原因は、世界史教育が手薄だからだ」辛坊治郎が指摘

By -  公開:  更新:

キャスターの辛坊治郎が10月19日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの大規模戦闘により緊迫する中東情勢を巡り、「日本人に中東問題の理解が不足している原因は、世界史教育の手薄だ」と指摘した。

中東の地図   PD

中東の地図   PD

アメリカのバイデン大統領は18日、大統領専用機でイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と会談した。冒頭、バイデン大統領は「アメリカはイスラエルとともにある」と述べた。また、イスラム教原理主義組織ハマスについて「テロリストの集団だ」として、イスラエルへの攻撃を厳しく非難した。さらに、17日に起きたハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザの病院の爆発について「他の勢力によって引き起こされたようだ」と述べ、イスラエル以外の勢力によるものとの見方を示した。

辛坊)中東問題を理解するためには世界史の知識が必須です。ところが、日本では世界史の教育が極めて手薄になっています。これが、日本人に中東問題の理解が不足している原因となっています。

今から10~20年ほど前に大問題になったことがあります。問題になったのは日本史教育です。高校で日本史が必修から外されたことから、日本の右派、保守派の皆さんが「日本の高校教育から日本の歴史を外すのはけしからん」と声をあげ、大騒ぎになりました。

これには裏があります。実は、日本の中学の歴史教育は基本的に日本史が主体となっています。そこで、中学教育で日本史が主体の歴史教育を受けているのだから、高校教育では日本史を必修から外して世界史を必修にしようという動きになったんです。ところが、誤解や曲解があり、「日本の高校教育から日本の歴史を外すのはけしからん」という大騒動になってしまいました。

一方、高校では世界史が必修になったはずなのですが、ほとんど知識なく卒業してしまう生徒が少なくありません。特に中東の歴史はあまりにもややこしいため、大学入試で世界史を選択する生徒以外はあまり知識を持っていません。知識がなければ、中東問題は理解できません。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

Page top