ネットに蔓延する偽情報 「プラットフォーム側の規制強化も検討すべきだ」専門家が指摘

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ITジャーナリスト、三上洋氏が11月7日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。インターネット上に蔓延する偽情報を巡り、「プラットフォーム側の規制強化も検討すべきだ」と指摘した。

投稿された岸田首相の偽動画 ~YouTubeより ※画像一部修整

投稿された岸田首相の偽動画 ~YouTubeより ※画像一部修整

生成人工知能(AI)を利用してつくられた岸田文雄首相の偽動画が交流サイト(SNS)上で拡散している。岸田首相にそっくりな声で卑猥な発言をさせたもので、テレビ局のニュース番組のロゴなども表示されている。海外では政治家の偽動画が世論操作に悪用される事態も起きていて、日本でも今後、対策が迫られそうだ。

三上)フェイスブックの広告として出ていました。もちろん作り手はいるのですが、そうした広告を許すフェイスブック側の管理姿勢も、いかがなものかと思います。

辛坊)フェイスブック側が把握していれば差し止められたのだけれども、把握できずに流れてしまったという感じなのでしょうか。それとも、容認しているということなのでしょうか。自動的に選別する方法はないのでしょうか。

三上)現状では、自動的に選別する方法はありません。フェイスブックをはじめ、グーグルやインスタグラムも、広告は自動プログラムのチェックです。例えば、裸や流血といったものは当然ながら駄目です。また、ヘイト表現があれば、自動的にチェックが入ります。ただし、ニュース動画の場合、自動プログラム上は偽物だと判別できません。このため、引っかからないわけです。ただ、後でその動画を見た人が報告ボタンを押せば、人間の目でチェックが入ります。

辛坊)そうなると、偽物や駄目なものを判定する機械的な仕組みを知っていれば、人間がチェックするタイミングまではどんどん流すとことは可能だということですね。

三上)現状では、可能です。

辛坊)どうしたら、防げるのでしょうか。

三上)1つできることがあるとすれば、プラットフォーム側の規制強化です。なぜなら、例えばフェイスブックの広告であれば、フェイスブック側にお金が入ってきているわけですからね。プラットフォーム側がいくら「うちは関係ない」と言ったとしても、それで金儲けをしているのだから、日本政府がある程度の規制をプラットフォーム側にかけることを検討すべきだと思います。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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