ITジャーナリストの三上洋氏が11月28日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。「私人逮捕」や「世直し」をうたうYouTuberが相次いで逮捕されていることを巡り、「YouTube離れが起きている」と解説した。
「転売ヤー」を取り押さえる様子などを動画投稿サイトにアップした「煉獄コロアキ」こと杉田一明容疑者、そして動画撮影目的で覚醒剤の所持をそそのかした「ガッツch(チャンネル)」を運営していた今野蓮容疑者と奥村路丈容疑者などの「私人逮捕」や「世直し」をうたうYouTuberが相次いで逮捕されている。いずれも自らの犯罪行為を「動画証拠」として残した結果、逮捕されたことになる。
三上)同様の逮捕者が相次ぐのは、YouTube自体が今、稼げなくなっているという事情が背景にあります。アメリカのIT企業が不振であるため、広告の出稿そのものが低調です。また、過当競争も起きています。
辛坊)広告料は年々、少しずつしか増えていかないため、新しい媒体が出てくると皆で取り合う形になります。YouTuberも数が増えれば、YouTuber同士でパイの取り合いになります。もともと量が限られているパイを皆で取り合えば、1人当たりのパイの量は少なくなるに決まっています。
三上)その通りです。広告主も今、YouTuberではなくTikTokに広告を出そうとしています。また、YouTubeの中でもショートに広告を出そうという傾向があります。ショートというのは、例えば30秒とか1分とか短い動画を上げ、縦型でスクロールして見ていくものです。TikTokのYouTube版のようなものですね。ショートのほうが動画をたくさん見ることができます。
辛坊)最近は、1時間のテレビ番組を見ることに耐えられない人も少なくないようです。同様に、何十分間のコンテンツにも耐えられなくなっているらしいですね。
三上)そうです。ですから、YouTubeのショートやTikTokの動画へ皆が移ると、YouTubeの再生回数は減ります。一種のYouTube離れが起きているということです。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)