受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
受験生を応援するため全国各地を飛び回る『おうえんしナイト』。
愛知県にやってきた今回、お伺いする大学は名古屋市にある「名古屋大学」です。東海地方の最高峰の国立大学ではどんなことを学ぶのか、ランパンプスが取材します!
――さて、名古屋大学にやってきました。早速ですが名古屋大学副総長の佐久間淳一さんにお話を伺いましょう。
小林:初めまして。ランパンプスと申します。
寺内:よろしくお願いします。
佐久間:佐久間です。よろしくお願いします。
小林:名古屋大学の創立の歴史から教えていただけますか?
佐久間:創立は1939年ですので、戦時中ですね。いわゆる旧帝国大学で、当時はソウルと台北にもあったので、日本国内の7つと合わせて9つある中で最後にできたのが名古屋大学になります。
寺内:最新の帝国大学だ。
小林:まあ、十分古いけどね(笑)。
佐久間:さらに起源を遡ると「仮病院・仮医学校」というものがありまして、それが1871年にできたので、そこから数えれば、結構な歴史があります。
小林:150年近くの歴史があるんですね。
寺内:仮病院・仮医学校の「仮」というのはなんですか?
佐久間:当時は明治維新の最中で、様々な体制を整備している途中だったので「名古屋県仮病院」と呼ばれていたんです。名古屋大学には、いろんな学部があるんですけど、医学部について遡るとそこまでいくという話ですね。
小林:名古屋大学ではどんなところに力を入れていますか?
佐久間:名古屋大学は9つの学部を有する総合大学ですので、どの分野にも力を入れています。だからこそ学生さんは学びたい学部を選んで、来ていただきたいですね。
寺内:このお部屋入った時からノーベル賞の受賞者のパネルが目に入ったんですが……?
佐久間:名古屋大学からは6名のノーベル賞受賞者が輩出しています。
寺内:化学賞、物理学賞、どちらもいるんだ! すごいですね!
佐久間:ありがとうございます。名古屋大学の説明をするときは、必ずこの話はしています(笑)。
小林:やっぱり大学に最先端の研究室があるんですか?
佐久間:もちろん教育も大事にしていますけれど、研究にも非常に力を入れています、最後にノーベル賞をいただいたのが2014年なんで、10年経ちますから、そろそろ次をもらいたいなと(笑)。
小林:普通は1つもらえればすごいですから! 「誰かとってくんねえかな」って簡単に取れるもんじゃないですし(笑)。
寺内:やっぱり理系が強いってことなんですか?
佐久間:文系は文系で立派な研究実績があるんですが、そもそもノーベル賞の対象って、経済学はありますけど、ほとんどが理系なんです。
小林:他の大学と違う特色などはありますか?
佐久間:今も7つの旧帝国大学が競い合っているので、取り組みとしては似たところが出てしまいますが、名古屋大学では「国際展開」に力を入れています。欧米とのつながりはもちろん重要ですが、アジアとの繋がりも重視しており、中国、韓国はもちろん、東南アジア、モンゴル、ウズベキスタン等との交流も大事にしています。
寺内:交換留学みたいなことですか?
佐久間:それもありますし、教員の行き来や共同研究もあります。
寺内:「東海国立大学機構」というのを目にしたんですけど、これはどういったものなんですか?
佐久間:名古屋大学は「国立大学」と言われていますが、どんな大学も組織的には「法人」という形になります。名古屋大学は元々「国立大学法人名古屋大学」だったのですが、2020年の4月から岐阜大学さんと一緒になって「国立大学法人東海国立大学機構」を作りました。一緒になることで、より規模が大きくなるわけですし、大学を動かしていく人手や予算などを効率的に使おうという取り組みです。国立大学法人で、1法人複数大学というのは、現在、全国に3つあるんですけど、この「東海国立大学機構」が日本では初めてのものになります。
寺内:いろんなことに挑戦していますね!
小林:受験方法はどんな形があるのですか?
佐久間:1月の大学入学共通テストを受けていただいて、2月の下旬に個別学力検査を受けるのが、一般的なパターンですね。それが8割超。いわゆる一般選抜です。それ以外に入学定員の中に占める割合としては17~18%になりますが学校推薦型選抜があります。また、令和7年度の入試から総合型選抜を理学部で導入することになっています。
小林:国立大学の良いところはどこですか?
佐久間:学生さんの立場から言えば、私学より学費が安いことですよね。
寺内:そこはでかいですよね!
佐久間:私学だと、学部によって授業料が違ったりしますが、国立大学の場合はどの学部も同じなのも良い点かと思います。
寺内:たとえ医学部でもってことですよね。
小林:その分、入るのが難しいですよね。
寺内:やっぱり難易度高いよね。
佐久間:その反面、国立大学は国の予算に頼っていて、国も財政難なので……(笑)。
寺内:推薦入試ぐらいの支持率しかないですもんね(笑)。
小林:やめなさい!
佐久間:実際、予算もだんだん減っているのが現状です。国立大学はどこも国からの予算が厳しい中で運営していますので、その中でどこにお金を使っていくかということが重要になります。予算がたくさんあれば、学生さんが使う設備ももっと整えたいと思うんですけど、なかなかそこまで手が回らないところがありますね。
小林:ふざけるなよ! どこがノーベル賞取ってると思ってんだよ!
寺内:でも、パンフレットを見ると、キャンパスとかめちゃくちゃ綺麗ですよね?
佐久間:いや、まあ……綺麗なところを載せてるんです(笑)。
小林:言わなくて良いことまで言わないでください(笑)!
寺内:パンフレットにサステイナブルキャンパスって書いてあるんですけどSDGsの取り組みのことですか?
佐久間:SDGsは、こう言っちゃなんですけど、どこでもやってるんで(笑)。
寺内:確かに今どこでも耳にしますけど、それも言わなくていいじゃないですか(笑)。
佐久間:いやいや(笑)。ただ大学院の方に国際開発研究科というところがあって、そこでの発展途上国の発展を支える取組は、とりわけSDGsと親和性が高いと思います。もちろん他の学部も関係がないわけじゃないですが。
小林:卒業生の進路、就職先を教えていただけますか?
佐久間:学生は全国から来ていますが、愛知県出身者がだいたい半分くらいになり、さらに近隣の岐阜、三重、静岡を入れると7割以上を占めます。ですので、この地域で有名な企業、トヨタさん、デンソーさん等に就職する学生さんが多いですね。文系では、愛知県庁や名古屋市役所など、公務員になる方も少なくありません。この地域出身で、名古屋大学で学んで、就職もこの近辺という方は結構多いですね。
小林:どういう志を持っている学生に来てほしいですか?
佐久間:最終的に就職先が地元の企業になるとしても、例えば、在学中に留学するなど「挑戦する気概」のある人に来ていただきたいなと思っています。
小林:学生さんたちってやっぱこの辺で遊ばれるんですか?
佐久間:大学の周りって普通、飲食店などがたくさんあったりするはずなんですが、なぜか名古屋大学の周りには少ないんですよ。
小林:でも、名古屋大学駅があるんですよね?
佐久間:名古屋大学の特徴の1つだと思うのですが、大学の前に駅があるのではなくて、キャンパスの真ん中にあるんです。
小林:取り囲んじゃったんですか?
佐久間:キャンパスが最初にあって、真ん中を道路が突っきっているんですけど、道路の真下に地下鉄が通って駅ができたんです。大学というと、東大だったら赤門のように、普通は門がありますよね? だけど名古屋大学には門がないんですよ。また、駅を使う人は学生だけではないので、近隣の人もキャンパスを通って駅へ向かうんです。
小林:それは特殊ですね。
佐久間:今は一旦、地下鉄から地上に出ないといけないんですが、駅を挟んで豊田講堂の反対側にある図書館の前の緑地に駅と直結する新しい建物を作っていて、それが完成すると、地上に出なくてもキャンパスに入れるようになります。
寺内:そこはどういう施設なんですか?
佐久間:学生、教職員だけでなく、学外の人も大勢集うことで、大学のいろいろな取り組みを、外向けに発信していくための施設になります。
寺内:すご! 図書館にスターバックス入ってるよ!
小林:かっこいいね。駅が大学の真ん中にあって、すぐに遊びに行けちゃうから学生街ができなかったんでしょうね。
寺内:アクセスが良すぎるからね。そういえば副総長は名古屋出身なんですか?
佐久間:私は東京です。
寺内:やっぱりチャレンジ精神のある学生さんだったんですか?
佐久間:いや、どうでしょう? 自分では何とも(笑)。
小林:学生さんたちは、卒業後にどんな人に育ってほしいですか?
佐久間:名古屋大学には「自由闊達」というキャッチフレーズがあります。勉強でも研究でも創造性と自発性を重視していて、自ら道を切り開ける人になってほしいと思います。それと共に人材養成という点では「勇気ある知識人」というキャッチフレーズがモットーになっています。
小林:良い言葉ですね!
寺内:かっこいい! ただの知識人ではなくて勇気ある知識人なんですね。
佐久間:「勇気ある」と「知識人」が、どう繋がるんだ、と思われるかもしれませんが、名古屋大学の学生なので、知識を持っていることは間違いありません。でも、それを使わないで宝の持ち腐れになってしまっては困ります。社会にはいろんな課題があるわけですから、そういった課題の解決に果敢に挑戦することが「勇気ある」ということの意味だと思っています。先ほども「チャレンジしてほしい」と言いましたが、それは学生の間だけではなく、卒業後も色々な課題に挑戦し、それぞれの場所で活躍してほしいと願っています。
寺内:名古屋大学に入れるぐらいの学生だから、ベースはしっかりしてるんだけど、それをもっとアクティブに生かしてほしいという願いが一貫してありますね。
小林:最後に今頑張っている受験生にメッセージをお願いします。
佐久間:受験というと、どうしても偏差値で学校を選んでしまう部分があると思うのですが、偏差値で入れるところに行くのではなくて「何をやりたいのか」「何を学びたいのか」を、しっかり考えた上で、受験に挑戦して欲しいですね。
寺内:力強いお言葉! 素晴らしい!
小林:本日はありがとうございました。
佐久間:こちらこそ、ありがとうございました。
――それでは学食に向かいましょう。本日も小林さんはカレーライス、寺内さんはおすすめメニューのバランスセットを食べていただきます。
小林:まず食器がおしゃれ!
小林:福神漬けが赤くないやつですね。いただきます!
小林:うん、辛さは控えめですね。お子さんでも食べれる辛さ。ジャガイモがとろとろしてます。
寺内:やさしい?
小林:子どもバグ食い。初めて食べたカレー、これかもしれない(笑)。
寺内:でも、ご飯の量多くない?
小林:ルーが負けそうです(笑)。これはお腹いっぱいになりますね。これで300円は安すぎ! カツとか乗っけたいですけど、怒られるんで。
寺内:ルール上、シンプルカレーのみです(笑)。では、私もいただきます。お味噌汁は赤だしですかね?
――本日は赤だしではなく、合わせ味噌とのことですが、木桶で寝かせた天然醸造のお味噌とのことです。
寺内:めちゃくちゃ美味しいです! それではメインもいただきます。豚キムチですね。ごはんに合う! この豚キムチは「オイキムチ」!
小林:いや、オイキムチってあるから(笑)。
寺内:すみません。あるもの言っちゃいました(笑)。でも美味しい! ちゃんとピリ辛で「ご飯がめちゃくちゃ進むくん」!
小林:「ご飯がすすむくん」もあるから! ややこしいんだよ!
寺内:バランスセットだけあって、主菜が2つと小鉢、お味噌汁がついているので色んなものが食べれて嬉しい! これで550円は素晴らしいよ。毎日食べちゃう!
小林:お腹いっぱいです! ごちそうさまでした。
寺内:私も完食でございます。お味噌汁が特に美味しかった!
――さて、名古屋大学副総長の佐久間さんお話を伺って、学食をいただきましたが、いかがでしたか?
小林:実際歩いてみたらすごく綺麗な大学で、近未来的でアーティスティックな建物ばかりで「いやいや、副総長、御謙遜マックスやん」って感じになりました(笑)。
寺内:ノーベル賞の実績もあるしね。
小林:うん、さすが国立名古屋大学! って感じだよね。
寺内:キャンパスも全部は周りきれないくらい大きいし。駐車場から生協まで歩いただけで、片道5分くらい歩いたよね?
小林:2時間ぐらいかかったんじゃない? カレーのお米の量も8キロぐらいあったし(笑)。
寺内:ルーが少ないんじゃないんだよね?
小林:ご飯が多くてルーが足りなかった(笑)。
寺内:大学の中にスタバとか、ファミマがあって、本当にこの地域、東海地方、トップの大学だって感じました。しっかりした総合大学なので、名古屋大学に通えば、いろんな交流やコネクションが持てそうだって思いましたね。
小林:いや、素晴らしい大学でした。
寺内:能動的にチャレンジする学生さん、ぜひ皆さん名古屋大学にきて「勇気ある知識人」を目指してください!
次回の『おうえんしナイト』は名古屋大学の後編としてランパンプスが医学部に通う双子の在校生との座談会の様子をお届けします。国立大学の医大生の本音に迫るインタビューにご期待ください!
<名古屋大学・東山キャンパス>
住所:〒464-8601 名古屋市千種区不老町1番
HP:https://www.nagoya-u.ac.jp/
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