「スーパーチューズデー」トランプ氏大勝でも本選はまだ「わからない」 米大統領選

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外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が3月7日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。米大統領選について解説した。

トランプ前米大統領(アメリカ・ニューハンプシャー州ナシュア)=2024年1月23日 EPA=時事 写真提供:時事通信

トランプ前米大統領(アメリカ・ニューハンプシャー州ナシュア)=2024年1月23日 EPA=時事 写真提供:時事通信

スーパーチューズデー、共和党はトランプ氏大勝

飯田)米大統領選の民主党・共和党の候補者指名争いは3月5日、15州と1米領の選挙が集中する「スーパーチューズデー」を迎えました。共和党はトランプ前大統領が14州で勝利確実となりました。

「バイデンVSトランプ」の本選挙は既に始まっている

宮家)1976年から大統領選挙を48年間見ていますが、いろいろな意味でこんな選挙は初めてです。まず、本選挙は既に始まっていますよね。普通は2つの政党が夏に党大会を行い、候補者間で予備選が実施され、両党の候補者が決まります。本格的な選挙が始まるのは9月からです。

飯田)そうですね。

宮家)しかし、今回はもう始まっているのですよ。共和党はトランプさんが勝つことがわかっているし、民主党はバイデンさんが勝つことがわかっているのですから。共和党の予備選でヘイリー氏が撤退するのは時間の問題だったので、スーパーチューズデーの前から本選挙は始まっていると見た方がいい。だからこそ、トランプさんはバイデンさんとの討論会を要求したのです。最終候補者として指名される前ですが、候補者同士の討論会が始まるということは、トランプさんはバイデンさんが相手なら討論に勝てると思っているのかも知れませんね。

飯田)共和党内の討論会では逃げ回っていましたが。

本格的に大統領選挙が始まるのは9月の第1週から

宮家)普通、討論会は中身がありますから。今度はトランプさんが「中身がなくてもやれるのではないか」と踏んだのかどうかはわかりませんが、いずれにせよ、こんな選挙は初めてです。しかも、どちらが勝つのかもよくわかりません。「もしトラ」や「ほぼトラ」と言われていますが、私は予測を始めるのは9月の第1週と決めています。

飯田)9月の第1週ですか?

宮家)9月の第1週に「レイバーデー」というアメリカの祝日があり、皆さん夏休みから帰って来て、「あれあれ、もうすぐ選挙ではないか。そろそろ真面目に考えるか」となるのです。昔から大統領選は「9月第一週以降の経済情勢次第だ」とよく言われます。セオリー通りになるかはともかく、まだまだ私はわからないと思います。トランプさんは裁判を4つも抱えていますからね。

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