ニッポン放送では、終戦から80年を前に、年々減り続ける戦争体験者から「長く語られてこなかった」貴重な体験談を伺う特別番組「兵は語らず。空母『信濃』の元通信兵・最後の打電!」を5月26日(日)に放送する。
ニッポン放送報道スペシャル「兵は語らず。空母『信濃』の元通信兵・最後の打電!」5月26日(日)25時40分~26時40分 放送
310万人以上の日本人が犠牲となった太平洋戦争が終結してからまもなく80年を迎える。この内、戦死した軍人・軍属は230万人。また当時の陸軍省の調査によると、終戦時に戦地から帰還した日本兵の数はおよそ789万人。帰還した兵士たちの戦場での体験は、各地の戦友会や傷痍軍人会の資料、戦争資料館・図書館などに寄贈された兵士の手記などの形で残されているが、兵士たちの肉声はほとんど残されていない。兵士の体験談を見聞きできる施設は、厚生労働省の支援で開設された東京・千代田区にある「しょうけい館」などごく少数に留まっている。そのため、兵士の戦地や戦場での体験について、戦後世代の多くの人たちは知らずに過ごしてきたのではないだろうか。
一方で、唯一の地上戦が行われた沖縄や原爆が投下された広島、長崎などでは戦争体験者や被爆者がその体験を語り継ぎ、現在は戦争を体験していない世代が受け継いでその実態や教訓を積極的に伝えている。
なぜ、兵士たちは戦場での体験を語らなかったのか。でも、彼らにも伝えたい思いはある。戦争とは何だったのか。
番組では、これまで戦争体験をほとんど語ることなく過ごしてきた「空母信濃」の元通信兵の95歳の男性と、3年間のシベリア抑留を体験した98歳の男性それぞれの体験から、語りにくい、語りたくなかった様々な理由に迫る。
また兵士の聞き取りや手記の研究を続けてきた日本の軍事史の専門家の声を交え、戦争体験者の多くがこの世を去り、太平洋戦争が歴史の1ページになろうとしている今、兵士たちの語られなかった様々な体験を掘り起こし、その実態を知ることが、これからの世代が我が事として戦争を捉え、戦後を長く続けるための英知に繋がるのではないかと訴える。
あらためて“我がこと”として戦争を考え向き合う特別番組、ニッポン放送報道スペシャル「兵は語らず。空母『信濃』の元通信兵・最後の打電!」は5月26日(日)25時40分から放送。
■番組タイトル:ニッポン放送報道スペシャル「兵は語らず。空母『信濃』の元通信兵・最後の打電!」
■放送日時:5月26日(日)25時40分~26時40分放送
■出演:
蟻坂四平(空母信濃・元通信兵)
藤森清作(シベリア抑留体験者)
林信子(広島赤十字病院元看護生徒)
戸高一成(呉市海事科学館大和ミュージアム館長)
吉田裕(東京大空襲・戦災資料センター館長)
■取材構成:桜林美佐 上村貢聖
■技術:石垣哲(イメージファクトリィ)
■制作:遠藤竜也(ニッポン放送)